第十二回東方SSこんぺ(嘘)

箱時計

2013/10/27 18:12:15
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「答え合わせに来たぜ、こーりん」
 魔理沙は試すような口調で言った。その目は自信に溢れており、自らの勝ちを信じて疑わないようだった。
 店の主である霖之助はそんな彼女に苦笑いをする。
「やけに早いな。まだ陽も昇ってないじゃないか」
「約束は約束だからな。降参するなら早いほうがいいだろう?」
「ご配慮どうもありがとう、とでも言えばいいのかな」
 霖之助はおどけて言ってみせた。常に余裕を崩さないその態度は、いつもと何ら変わらないように見える。
 魔理沙が尋ねた。
「答えは見つかったのか」
「ああ。でもその前に確認させてくれ。僕が勝ったら本当に“魔法使いをやめる”んだね?」
「嘘は言わない。間違いなくやめてやる」
「そうか。それならいい」
「そっちも約束を忘れるなよ」
「わかっているさ」
 そう言って一呼吸置くと、霖之助は真っ直ぐに魔理沙を見据えた。
 にやりと口元が歪む。でも――、と彼は言った。
「残念だったね、魔理沙。勝負は僕の勝ちだ。親父さんへの謝罪の言葉でも考えておくんだな」
 

 
 その日、香霖堂からはオルゴールのような旋律が聞こえていた。
 霖之助はその旋律に耳を澄ませながら、どっかりとソファに沈みこむ。手に持っているのはパイプタバコだ。弄りながら旋律により没頭する。
 それは少し前に手に入れたマジックアイテムだった。疲労回復の効果を持っており、無縁塚に捨ててあったものを使えるようにしたのだ。疲れを感じた時によく使っており、今日も朝から店の整理をしていたので、そのマジックアイテムを有効に活用していた。
 その彼の横では、朱鷺子が壁を背にして丸くなっていた。もともとここの住人ではなく、ひょんなことから住み着いてしまった野良妖怪だ。害はなく、ただ本が読みたいだけなので、好きなようにさせている。
「……ん?」
 ふと霖之助は、彼女が抱えている虹色の箱に目がいった。それほど大きくない。中には飴やふ菓子が入っているようで、そういえば、最近よくこの手の菓子を持っているなと思い出す
 ひとつ分けてくれと言おうとした時だった。
「こーりーん!! 私だー! 開けてくれー!!」
 嫌な客がきたと霖之助は顔をしかめる。朱鷺子などは声に驚いて飛び上がってしまった。
 音色が止んで、仕方なく箱に蓋をして鍵をかける。客の目的はわかっていた。
 そして来訪者の魔理沙は、彼の予想を肯定するように続けた。
「謎解きをしてみないか。こーりん」
 面倒なことになりそうだ、と彼は肩をすくめた。
 

 
「意味がよくわからないのだけど」
「まあこれを見てくれ」
 魔理沙は霖之助の苦言を無視して勝手に話をすすめる。彼の対面に席を取ると、どん、と机の上に大きな鞄を置いた。口も大きいその鞄の中からは、四角い置き時計を取り出す。色は白。大きさは朱鷺子が持っている菓子箱よりやや小さいようだ。
「これは箱時計といわれている。もちろん妖怪や付喪神なんかじゃなくて普通の時計だ」
「……妙に素っ気ない時計だね。それに壊れている」
 霖之助は魔理沙が置いた時計をさっと一瞥した。飾り気がまるでなく、遠目にはただの四角い箱にみえる。しかも、本来時を刻むはずの針はぴくりとも動かなかった。
「箱時計って言われているくらいだからな。でもこの時計には秘密があるんだ」
「どんな?」
「一晩で大変身する」
 魔理沙は冗談っぽく片目をつむった。はあ、と霖之助はため息を漏らす。
「話がみえてきたよ。つまりその秘密、大変身の謎を解けというんだね」
「そういうこと。もちろん謎解きの鍵はフェアに提示する」
「大事なことを忘れているよ。この時計は一体どんな変身をするんだい? まさか変身ヒーローみたいになるわけじゃないんだろ」
「まあ、話は後で。とりあえず調べてみてくれよ」
 霖之助は時計を手に取った。まずは表側からじっくり観察をする。本当に飾り気がなく、円盤と針がなければ普通の木箱に見える。その時計部分も平面に近く、真上や真横からみれば四角い箱以外の何物でもない。
「時刻を調節するねじもその他のスイッチもぜんぶ内側か。こんなものをよく作ったよ」
 霖之助は文句を言いながら時計の下部をみた。ビス止めされていた裏蓋を外すと、時計の内部を観察する。
 表側の味気なさと比べると、内部の機構は時計らしい複雑さを持っていた。
「なるほどね。動力を伝える歯車のひとつが壊れている。これは部品を交換しないと駄目だね」
「能力を使ってどこが故障しているかはわからないのか」
「魔理沙も知っているだろ。僕の能力は触れた道具の使い方と名前がわかるだけだ。それほど詳しくはわからないよ」
 だからわざわざ分解する必要があった。役に立つのか立たないのか分からない能力だね、と霖之助は自嘲する。
 分解したものを元に戻すと、彼はその時計を机の上に置いた。
「それで? 調べた結果ただの壊れた時計のようだけど。直してほしいわけじゃないんだろ」
「ああ。ここからが不思議なんだけど――、」
 そのとき、霖之助の背後で大きな物音がした。振りかえると、朱鷺子が菓子の箱を引っくり返してしまったようだ。
 先ほどまで魔理沙から逃げるように別室に避難していたが、もう帰ったものと思って出てきてしまったらしい。
 霖之助はびくびくと震える朱鷺子を見ながら言った。
「ああ、魔理沙の姿をみて驚いてしまったようだね。彼女にとって君はトラウマだから」
「えっ、なんだよそれ」
 朱鷺子は魔理沙を苦手としていた。原因は成り行きで興じることになった弾幕ごっこだ。こっぴどくやられてしまってから、魔理沙の姿を見るたびトラウマが甦ってしまうらしい。
「別にそんなに怖がらなくてもいいのにな」
「仕方ないさ。君の弾幕は僕でも怖い。それにあの一件以降も無理に弾幕ごっこをやらせているみたいじゃないか、君は」
「なんかいじめたくなる顔なんだよ」
 朱鷺子は幼い子どもがそうするように霖之助の背に隠れた。彼は対面の魔理沙に向かって、何度目かのため息をこぼした。
「まあ今はいい。それより時計の話だ。どんなの不思議があるんだい」
 机の上に置かれた時計をぽんぽんと叩く。魔理沙がこくりと頷いた。
「それはな、一晩で“勝手に直ってしまう”のさ」
 

 
「……つまりこの壊れた時計が明日の朝には元通りに動いている、と言うんだね」
 魔理沙の話を聞き終わった霖之助は確認するように言った。
「誰の手も借りず勝手に修復される時計、か」
「ああ。だがもちろん種も仕掛けもある“嘘”だ。その嘘を解いてみないかっていう話なんだよ」
「ふうん。長いこと道具屋をやっているけど、それ自身に自動修復機能がある道具というのは見たことがない」
「だろう? 道具屋魂が燃えてくるんじゃないか」
「気にならない訳ではないけど、でもそれは“嘘”なんだろ」
「そうだけど……、じゃあもう解かったって言うのか」
 魔理沙は少し拗ねたように言った。彼女には彼をこの謎解きに乗せなければならない事情があるらしい。
「そこまで言われたら僕も黙っていられないな。弾幕ごっこは出来ないけれど、頭を使った遊びならそれなりに自信がある」
「これが私とこーりんの弾幕ごっこと思えばいいさ。解ける自信がないなら別だけど」
「……いいだろう。受けて立つよ」
 魔理沙は嬉しそうに小さく拳を握った。
「じゃあ僕はどうすればいいのかな。朝までここで待っていればいいのかい」
「いや、こーりんは私の家に来てくれ。種も仕掛けもある嘘だからな。こーりんに予定外の細工をされちゃ困るし、私が時計に近づかないように見張る意味もある」
「なるほど」
 要は奇術ショウだ。観客は不思議の前に必ずハンカチで視界を遮られる。
「しかし朱鷺子はどうしようか。彼女は君が苦手のようだし……」
「置いていけばいいんじゃないのか。どうせ朱鷺子に時計を直すだけの技術は無いし、この部屋の鍵は外側からしか使えないから、中にいてもらえば第三者を呼ぶこともできない。それに今日は朝から店内の整理をしたんだから、店の中に私が細工したということもないだろ」
「まあ確かにそうかもしれないけど……。というかよく知っているね」
 霖之助は朝の整理を思い出す。怪しい仕掛けはなかったし、魔理沙は入り口からこの部屋まで自分に連れられて来ている。この時も何か仕掛ける暇はなかったはずだ。
「そういう訳だけど、どうする朱鷺子? ひとりで大丈夫か?」
 霖之助は一応朱鷺子に聞いてみた。案の定、無言で頷くだけだ。むしろ魔理沙を連れてさっさと出ていってくれというような空気がある。
「わかった。明日の朝に戻って来るよ」
 そうして霖之助は出発の準備をした。その間、魔理沙は常に彼の視界の中にいて、細工をしていないことをアピールしていた。
 準備が整うと二人は部屋を出て外側から鍵をかけた。霖之助は部屋から出る前に箱時計を見たが、針は止まったまま動く気配はなかった。
 彼らは連れ立って魔理沙の家に向かって歩いていく。少し距離があるが、霖之助は魔理沙と違って空を飛べないので歩くしかなかった。
 魔理沙は振り返って香霖堂を見た。ニッと笑うと小さく呟く。
「……“時の歌”。必ず手に入れてやるぜ」
 そんな彼女の言葉は霖之助には聞こえていなかった。
 

 
 翌朝、二人は香霖堂に帰ってきていた。
「年頃の女子と朝帰りか」
「確かにそうだけど、君の言い方には含みがあるように聞こえるよ」
 冗談を言い合いながら部屋の鍵を開けた。中は何も変わっていないように見える。魔理沙は入り口で待つと言ったので、霖之助は一人で奥へ進んだ。
「おはよう朱鷺子。昨日は何もなかったかい」
 朱鷺子はいつも霖之助が独占しているソファにいた。器用に菓子箱を抱えたまま横になっている。状況から察するに菓子を食べながら眠ってしまったのだろう。思った以上に気ままに過ごしていたようだ。
 そしてテーブルの箱時計を見る。
「……なるほどね。おおい、もう入ってもいいよ」
 入り口で待っていた魔理沙を呼んだ。彼女はすぐにやってきた。
「とりあえず謎かけは成功したみたいだね」
「もっと驚いてもいいんだぜ、こーりん。感動してもいい」
「驚いてるし感動してるよ。まさか本当に直ってしまうとは」
 霖之助は時計をぽんと叩く。それは昨日見たはずの箱時計。だが止まっていた針は刻々と動き続けていた。
 一晩で勝手に直ってしまう時計、謎かけは成功したらしかった。
「ううむ。おかしいな。歯車が壊れていたんだから、部品の取り替え以外に直す方法はないんだけど」
 霖之助はちらりと朱鷺子をみた。だが彼女に時計を修理する技術はない。
「修理が無理なら交換だろう。壊れていた時計を新しい時計に交換した」
「でもどうやって? その新しい時計はどこにあったんだ? 取り替えた時計は今どこにある?」
「そうか昨日は店の整理をしたから……」
 昨日は朝から店内の物の整理をした。もちろん不審な時計はどこにもなかったし、魔理沙は店に来てから霖之助の視界の中にいた。もし隙をついて時計を店内に隠したとしても、それなら取り替えた時計が店の中に残っているはずだ。
「店の中を調べてみても?」
「構わないぜ。私はこーりんがいいって言うまで外で待ってる」
「……いや、やっぱりいいよ。君がそこまで言うなら店の中には無さそうだ」
 あとはこの部屋にただひとつある出入り口の扉。だが内側には鍵穴さえもない。鍵をかけたまま外に出られるだろうか。
「ううむ。思ったより厄介だな」
「どうだい。この“嘘”は解けそうかい」
「正直、君が仕掛ける程度の謎かけなんて、と馬鹿にしていたよ。だがこれはすぐには解けそうもないな」
 霖之助はこくりと頷いた。
「うん。面白い」
「やった」
 魔理沙は飛び跳ねんばかりに喜んだ。
「そうだ。どうせなら賭けをしないか。期限は三日後の朝まで。解けなかったらこの店の中にあるもの何でもひとつ貰っていい、とか」
「何が欲しいんだい。まあ大体わかってるけど」
 魔理沙は霖之助から向きを変えて、壁際の棚まで歩いた。棚の前では朱鷺子が座り込んでいた。
「ちょっと退きな。邪魔だぜ」
 少し険を込めて言うと、朱鷺子は逃げるように霖之助の背中に隠れた。
「そんなに邪険にしなくてもいいじゃないか。怯えている」
「別に邪魔だから邪魔だって言っただけだぜ……っと」
 魔理沙は棚から木製の箱を下ろした。鍵がかかっているから中は開けられない。
「時のオルゴール。通称“時の歌”。これがそうなんだろう?」
 それは貴重なマジックアイテムの名称だった。
「……噂を聞いたことはあるね」
「とぼけなくていいぜ。前にこーりんがこの部屋で“ときのうた”の名前を出したのを私は外から聞いてたんだ。それに昨日も私が来た途端に流していた音楽を止めただろう? いつもそうだよな、私が来ると決まって音楽は鳴り止む」
 そしてこの箱に鍵をかける、と魔理沙は言う。
「“時の歌”。使用者または聴かせた相手の時を操る。代謝速度を上げて疲労を回復することもできるし、止まっていた人間の時を再び動かすこともできる」
「止まっていた時を動かす?」
「死んだ人間も生き返るのさ」
 それは魔女や魔法使いの間では有名な伝説だった。死んだ人間を死ぬ前の状態まで“巻き戻し”て生き返らせる。魔理沙が目をつけたとしても不思議ではない。
「止まっていた時が動き出す、ね。ははあ、それで箱時計の“嘘”なわけだ。嘘で本物を手に入れると」
「そういうこと。それでやるのかい、やらないのかい」
「僕が謎を解いた場合はどうなる」
「私は魔法使いをやめる」
「……ほう」
 霖之助は感心したように頷いた。
 魔理沙の両親が営む道具屋「霧雨店」は、彼が独立前に修行をさせてもらった場所だった。店主である彼女の父親には大変な恩があり、そのため娘を「魔法使い」などという人に後ろ指さされる存在にしてしまったことを悔いていた。
 魔理沙が魔法使いに憧れたのは、自分が持っていた数々の魔法道具のせいだと彼は思っている。
「店に戻るというのかい」
「必要ならあの親父にだってちゃんと頭を下げる」
「そうか」
 ううむ、と霖之助は唸る。今さら自分の罪が消えるわけではないが、魔理沙には今からでも真っ当な人生を歩んでほしいと思う。
 彼はしばらく黙考していたが、やがて口を開いた。
「わかった。賭けに乗るよ。君が勝てば何でもひとつだけ持っていくといい」
「やった。じゃあ三日後に答えを聞きにくるぜ」
「その代わり僕が勝てば君も約束を守れよ」
「わかってるって」
 そう言い残して魔理沙は風のように飛び去っていった。台風のようだと霖之助は苦笑いする。
 朱鷺子を見ると、苦手な魔理沙が去ったことにほっとしているようだった。
 

 
「さて……」
 魔理沙が去った後、霖之助は部屋の中をぐるりと見渡した。
 朱鷺子はもう起き上がって本を読んでいる。放っておけば何週間でもじっと読み続けられるそうだ。だからこそ、部屋に閉じ込めるような真似をしても心配はしなかった。
「鍵はどう考えても朱鷺子だね」
 霖之助は考える。口止めされているらしく、昨夜のことを何も話さないが、部屋の中に残っていたのは朱鷺子だけだ。細工が出来るとしたら彼女しかいないだろう。問題は「何をしたのか」だった。
「まずは状況を整理しようか。条件をまとめてみよう」
 頭の中で謎の条件を整理してみる。
 結果、以下のことがわかった。
1、昨日まで壊れていた時計が勝手に直った。しかしこれは嘘だ。何かからくりがある。
2、部屋の内部にいたのは朱鷺子だけ。しかし彼女には時計を修理する技術はない。
3、新しい時計に取り替えようにも、事前に部屋の中に準備しておくことは不可能だった。事後にも取り替えた時計は見つかっていない。
4、部屋は外から鍵がかかっていたので中から外には出られない。外部から時計を持ってくることも不可能。
5、外から手を出す者がいるとすれば魔理沙だが、彼女は監視付きで家に帰ったため細工はできなかった。それ以外の場面でも基本的に手出しは難しい状況。
「ううむ。部屋の扉が開きさえすればどうにでもなるのだけど……」
 4さえクリアできれば手段はいくらでもあった。職人を呼んで直してもらってもいいし、外に隠していた新しい時計と交換する、というのでもいい。
 いずれにせよ朱鷺子が大きく動くことになるのだが……。
「待てよ。魔理沙をあんなに嫌っていた朱鷺子が、なんで言う事を聞いたんだろう?」
 霖之助はふと思い直して首を捻った。朱鷺子が魔理沙を毛嫌いしているのは間違いなく、何の見返りもなく動くとは思えなかった。
 しかし、その疑問も彼女が抱えている菓子箱を見て解決した。
「ははあ。この菓子で買収したんだな」
 朱鷺子がこのような菓子箱を持ち始めたのは数日前からだ。彼女は基本的に出不精で、自分から買ってくるとは思えない。これが見返りだろうことはすぐにわかった。
 だが、
「んん? 昨日の箱とは違う……?」
 霖之助は箱紙の違いに気づいた。昨日は虹色の箱を持っていたはず。しかし今抱えているのは箱時計と同じ白色だった。
 少し探すと虹色の箱も見つかる。箱はもう空で、中は飴の空袋がいくつも入っていた。昨日はまだたくさんあると思ったのに、一晩で随分減ってしまったようだ。
 そのとき、は――と霖之助の中で何かが繋がった。
 彼はまた部屋の中を見渡す。一応お店でもあるので小道具はいろいろある。中には自分もよく使う鍋やコンロがあった。
 壁際の棚に行けば鍵のついた箱もある。確認すると、鍵はまだしっかりかかっているようだ。
 彼はその箱を手に取ると、ふっと笑った。
 

 
「答え合わせに来たぜ、こーりん」
 三日後の朝、魔理沙は香霖堂にやってきた。
 霖之助は気がはやり気味の彼女に苦笑しながら、箱時計の置いてある部屋まで案内する。時計は最初に見せた時のまま、テーブルの上に置かれていた。
 彼はどっかりとソファに座って言った。
「あの時計は確かに壊れていたよ。この家で直せる者は僕以外いなかったし、外から職人を呼んで来ようにも鍵がかかって入れなかった」
 確認したのは初期条件だった。魔理沙が彼の言葉を引き継ぐ。
「おまけにこの家の中には時計を直すための部品が無かった。こーりんでも直すことは難しかったんじゃないか?」
「でも一晩でその時計は動き出した。確かに壊れていたにもかかわらずだ」
「不思議な話だな」
 魔理沙が皮肉っぽく言った。
「それだけを聞けばね。でも壊れた時計をまた動かすのに特別な技術は必要ない、という点に目をやれば、驚くほど簡単に解は出る」
「取り替えは不可能だったはずだぜ。部屋の中に代わりの時計は無かったし、朱鷺子は部屋の外には出られなかった」
「ん? 朱鷺子がこの嘘を解く鍵になるのかい?」
「今さらそんな演技はいらないよ。あいつが動くしかなかったのはわかっているはずだ」
 魔理沙はいらいらして言った。答えが分かっているなら早く言ってほしい。
 霖之助が口を開いた。
「取り替えはしていない」
「どういうことだ」
「修理したんだ。いや、もとの状態に戻したと言うべきかな?」
「回りくどいぜ。はっきり言ってくれ」
 魔理沙は不機嫌そうに唇と尖らせる。
 霖之助はそんな彼女を見て、ニッと笑った。
「難しいこと何もないよ。手段は限られているからね」
「だからどんな手段を使ったんだよ」
「簡単さ。……“時の歌”を使ったんだ」
 ぴくり、と魔理沙の眉が動いた。
「そのオルゴールで時の歌を奏でれば、対象の時間を操れる。壊れた時計に対して使えば、時間を“巻き戻し”て壊れる前の状態に戻せるはずだ」
「でもオルゴールの箱には鍵がかかっていたんだろう? 朱鷺子に解錠はできたのか」
「彼女はあの箱の鍵を持っていなかった。だからそのままでは難しいだろうね」
 じゃあどうやって、と魔理沙が食らいつく。
「それを説明する前に少し聞かせてくれ。あの菓子箱は君が与えていたんだろう? 協力の報酬として」
「ああ。あいつは私が嫌いだからな。いろんな種類の菓子が少しずつ入っているあの箱を与えた」
「その箱には飴も入っていた。空箱の中には飴の包み紙が何枚も入っていたよ」
「それがどうした」
「僕の店は道具屋だからね、もともと色々な道具が置いてある。例えば固形燃料で使うコンロとか、煮物に使う鍋とか」
 香霖堂の店内にはさまざまな物が置いてある。外部から調達しなくても使えそうな道具は豊富にあった。
「でも、そんなものでどうやって鍵を開けるんだ。料理の道具じゃないか」
「逆にいえば料理は得意な道具だ。――知ってるかい? 飴は熱すれば溶けるんだよ」
「馬鹿にするなよ。そのくらい私にだって……」
 続きを言いかけて、魔理沙は霖之助が何を言おうとしているのか理解した。
「まさか……その溶けた飴を使って……?」
「その通りさ。彼女は飴を使って箱の鍵を開けたんだ。コンロと鍋を使って溶かした飴を鍵穴に流し込み、冷めて固まったところでシリンダーを回し鍵を開ける。そしてオルゴールを使って時計を直したら、また火であぶって飴を溶かす。そうすれば鍵を持っていなくともあの箱を使うことができる」
 棚の箱に顔を向けた。釣られて魔理沙の視線も動く。
「扉の鍵と違って鍵穴が見えているから、他の道具でも鍵開けは出来るだろう。とにかく時の歌で時計を直しさえすればいいんだ。手段はこれ以外でも構わない」
 僕はこの方法を推すけどね、と霖之助は言った。
 

 
 全て聞き終わると魔理沙はしばらく考え込んだ。ぶつぶつと呟く。
「……うん。確かにその方法は実現可能に聞こえる」
「もったいぶるなよ。降参するなら早めがいい、と言っていたのは誰だったかな」
「まあ、待ってくれよ。本当にその答えでいいか考え直した方がいいかもしれないぜ」
「僕の答えは変わらない」
 霖之助は腕を組んで首を左右に振った。
 仕方なしという風に魔理沙が話しはじめる。
「ひとつ。朱鷺子なんかに時の歌を使いこなせるとは思えない」
「あれはもともと朱鷺子のものさ。使うことなんてわけない」
「そうなのか? まあそれなら使うことはできるかもしれない。……でも」
 そこまで言って言葉を区切る。嘲るような笑みを浮かべた。
「重大な欠陥だぜ。よく聞いてくれよ? 朱鷺子は“この時計がいつ壊れたのか知らない”んだ」
「あ――」
「仮に時の歌を使えたとしても、いつまで時間を巻き戻せばいいかわからない。当てずっぽうで試してみるしかないだろうな」
「でも朝まで時間はあったんだ。君が持ってきたより前をいくらか試せば当たりを引くことも……、」
「不可能だよこーりん。なぜならそのくじには当たりは含まれていないから。――もうひとつ致命的な欠陥を言うぜ。あの時計は“はじめから壊れていた”んだ」
 霖之助はその言葉に困惑の色を浮かべた。
「どういうことだい?」
「そのままの意味さ。あの時計は時計職に人作らせた特注で、はじめから壊れた状態として作られた。つまりいくら過去を辿っても時計は壊れたままなんだ」
「……」
 時計ははじめから壊れていた。時の歌を使って思いっきり時計の時間を巻き戻しても、時計は部品の状態になるだけだろう。当たり前に動いていた瞬間を持っていないのだから、巻き戻すことに意味はない。
 霖之助は魔理沙の前に両手を上げた。
「……わかった。降参だよ。勝負は君の勝ちだ」
「へへ。やったぜ」
 彼女は誇らしげにそう言った。普段こういった勝負では勝てないので、本当に嬉しそうだった。
 霖之助はそんな彼女に尋ねる。
「ではどうやったんだ?」
「簡単だよ。修理が不可能なら新しいものに取り替えるしかない」
「しかしあの部屋には……」
「取り替えたのは部屋に鍵をかける前だよ」
「……? でも部屋を出る前には確かに針は止まっていたよ。仮にスイッチで止めていたとしても、スイッチは内部にあるから朱鷺子では操作できない。壊れた時計と壊れた時計を取り替えたわけじゃないんだろ」
「もちろん取り替えたのは新しい時計、動いている時計だ。でもこーりんの目には止まっているように見えたんだ」
「わかりやすく頼むよ」
「じゃあ実物を見てみようか」
 そう言って魔理沙は朱鷺子に合図を送った。彼女は菓子箱を持っておずおずと近づいてくる。
「さあ、朱鷺子。ネタばらしだ。やってくれ」
 朱鷺子は霖之助の顔色をうかがうような仕草をした。ためらう彼女を魔理沙が「早く」と急かした。
 朱鷺子は慌てて菓子の箱をひっくり返した。
 すると、
「ああ、なるほど。それで“箱時計”ってことか」
「……時計を取り替えたのは、最初に時計を見せた直後だ。朱鷺子が派手に菓子をばらまいて、こーりんの視線がそっちに移ったとき。私は壊れた時計をこの新しい時計とすり替えた」
「でもそのままではすぐにばれる。だから細工をしたんだね。こんな張りぼてを使って」
 二人の視線が菓子箱に向けられる。箱の側面には時計盤があった。実際の時計より少し大きいそれを被せれば「壊れた時計」のように見えるだろう。
 たとえその中に、時を刻み続ける「真の時計」が入っていたとしても。
「動いている時計の上から壊れている時計の張りぼてを被せる。朱鷺子は夜中のうちにこの張りぼてを取り除いたんだ。そしてその張りぼてに菓子箱から菓子を移し替えると、後は時計盤を隠すように抱えていた」
「時計が妙に角張って色気のなかったのもそうだね。菓子箱で似せられるように、それを本物の時計の上から被せやすいように」
 霖之助の能力ではそれが何の道具かはわかっても壊れているかどうかはわからない。だからあの時わざわざ分解して時計の診断をしたのだ。
 空箱を被せれば、動いているかどうかまでは能力ではわからない。
「でも最初のすり替えのときに僕が気づいたらどうするつもりだったんだ。時計は張りぼての分、少し大きくなっている。すぐにばれたかもしれないぞ?」
 一晩で直る時計なら、まず本当に壊れていることが前提になる。すり替えがばれたら、また時計を調べられてしまうはずだった。調べられれば張りぼての仕掛けも露呈する。
「だからすり替えは最初にしたんだ。ばれたらすぐに軌道修正できるように」
「どういうことだい」
「すり替えがばれたらすぐに認めていたってことだよ。そしてまた別の時計であることを前提にこう言うのさ。――この時計は一晩のうちに“縮んでしまう”時計だ、って」
 派手さはなくなるけどな、と魔理沙はおどける。
 霖之助はため息をついて、大仰に肩をすくめた。
 

 
「さあ、私の勝ちだ。約束は守ってもらうぜ」
「仕方ないね。この店の中にあるものどれでもひとつ持っていっていい」
「そうこなくちゃ」
 魔理沙はあえて迷ってみせる、などということはせずに真っ直ぐ例の箱まで進んだ。
 さっそく箱を開けようとする。
「……こーりん。往生際が悪いぜ。鍵はどこにあるんだ?」
「ひとつだけのはずだよ」
「こーりん!」
 魔理沙はきっと霖之助を睨みつけた。彼はすぐに観念したのか一本の鍵をポケットから取り出した。
「やれやれ。それは貴重な品なんだけどね……」
「私だって準備に結構な出費を払ったんだ。今さら退けるもんか」
 魔理沙はそれをひったくるよう受けとった。そのまま箱を脇に抱える。
「本当にそれを持っていくのかい」
「女々しいぜ、こーりん」
「ただの確認だよ」
 魔理沙は意気揚々と歩き始めた。これ以上邪魔を入れられないように、帰ってからゆっくり開ける気らしい。
 店の入り口で霖之助が「待った」と声をかけた。
「なんだいこーりん。まだ言うのか」
「僕じゃないさ。でも彼女だって協力したんだから、労いの言葉くらいあってもいいんじゃないかい?」
「彼女?」
 魔理沙は霖之助の方を向いた。彼の足にくっついている朱鷺子の姿がある。
「報酬に菓子をやっただろ」
「半分は脅してやらせたようなものだろ」
「それでも約束は約束さ。――私は忙しいんだ。他に用がないならもう行くぜ」
 魔理沙はそわそわしながら言った。早く箱を開けてみたいのだろう。
「わかったよ。引き止めて悪かった」
「じゃあまたな、こーりん」
 そう言ってすばやく箒に跨がった。ふわっと浮かび上がると、彼女の姿はすぐに見えなくなった。
 

 
「へへへ。うまくいったな」
 魔理沙は上機嫌で言った。鼻唄でも唄いそうな勢いだった。
「こーりんのやつ、自分が乗せられていたとも知らないで……」
 霖之助の披露した推理を思い出す。自分でも出来すぎではないかと思えるほどの結果だった。
『“時の歌”を使った』
 彼女にとってその発想は完全に想定内だった。むしろその言葉が聞きたくてこの謎かけを持ち出したのだ。
 以前、魔理沙は霖之助の口から「ときのうた」という言葉を聞いた。だが、それだけでは例のマジックアイテムを持っていると判断するには不十分だった。
 しかし彼に直接で訊いたところで、「知らない」という答えしか返って来ないだろう。自分がそれを狙っていると知って、馬鹿正直に答えるわけがないからだ。
 だから壊れていた時計が直るという“時の歌”を連想しやすい謎かけをしたのだ。霖之助がそのマジックアイテムを持っていれば、それを使った推理で謎を解くはずだから。
「おかげで“時の歌”を持っていることも、どこに隠しているのかも自分の口で教えてくれた。そしてそのまま“時の歌”を手に入れられたんだから一石二鳥だぜ」
 くっくっく、と声を殺して笑う。
 ――そう、全ては順調。何もかも上手くいったはずだった。
 飛行中に下を向くと森の木々に切れ間が見えた。魔理沙は少し考えてそこに着地する。家に帰ってからこの宝を開けるのがまどろっこしくなったのだ。
 さっそく箱を下ろすと、鍵穴に鍵をねじ込む。回すまでのわずかな時間も、彼女にとっては鬱陶しかった。
 がちゃりと音がして錠が外れた。胸を高鳴らせながらその箱を開ける。
 だが、
「えっ……何だこれ?」
 魔理沙は状況の把握にやや手間取った。自分の目の前にあるものが信じられなかったのだ。
 そこにあるのはただの箱。外側の箱と何もかも同じ、大きさだけが少し違う箱。……箱を開けた中にあったのはまた箱だった。
 まさかと思ってその箱を開けてみる。だが彼女の予想どおり、その箱の中にあったのもまた同じ箱だった。
 魔理沙は焦って次々と箱を開けていったが、いくら箱を開けても中にあるのはまったく同じ箱だけだ。
 まるで張りぼて、自分が時計のからくりに使ったものと同じ――、
 彼女は自分が謀られたのだとようやく気づいた。
 そして彼が言った言葉も思い出してしまう。
『本当に“それ”を持っていくのかい?』
 あれは言質になるだろう。
「~~~~!!! こーりんんんん!!!!!」
 敗北を悟った魔理沙は、空に向けて吠えるしかなかった。
 

 
「それは貴重な品なんだよ。魔理沙」
 霖之助はソファにどっかりと腰を落としてパイプタバコをふかしていた。
 横からは心地よい旋律が聞こえてくる。
「なにせ僕が三日もかけて作ったものなんだから」
 ふうと息を吐く。すると含んでいたタバコの煙も一緒に吐き出されていった。ヒーリング効果もあるというそれだが、半分人間のこの身体にはあまり良くないと知っている。
 せっかく鍵付きの箱を買って少しずつ禁煙に努めていたのに、これでまたやり直しになってしまったと彼は嘆いた。
 ……彼女が持っていった箱に“時の歌”は入っていなかった。そもそもその箱は、医者に禁煙を勧められた霖之助がパイプタバコを保管していたもので、マジックアイテムとはパイプタバコのことだったのだ。
 このタバコは妖怪には有益だが人間にとっては毒になる。だから魔理沙が来たら仕舞うようにしていたのだが、そのせいで勘違いをしてしまったらしい。
 しかし、いつも店の品物を勝手に盗っていく魔理沙に辟易していた霖之助は、その勘違いを利用することを思い付いた。彼女の策に乗ったふりをして、時の歌が実在するように振る舞ったのだ。
 もちろん、溶かした飴で鍵を開けるなんて方法もでたらめだ。
「君が魔法使いをやめる、というのは非常に魅力的な提案だったんだけどね」
 だが生憎、そんな言葉を信じられるほど森近霖之助という男は純粋ではなかったし、霧雨魔理沙という少女も抜け目がなかった。おそらく「魔法使い」をやめて「魔女」になる、とでも言うつもりだったのだろう。
 例えそうでなくても抜け道は用意していたはずだ。「魔術師」でも「魔女っ子」でも「魔法少女」でも何でもいい。彼はそんな言葉遊びに付き合う気はなかった。
「それにしても“時の歌”か。よほど頭の中がマジックアイテムのことで一杯でないと、こんな間違いはしないと思うんだけどね……」
 霖之助は旋律のする方へ顔を向けた。視線の先には朱鷺子がいる。旋律は彼女の口から紡がれていた。
『“時の歌”』
 そう読んだのが間違いの始まりだった。旋律の正体は時の歌などというマジックアイテムではない。そもそも道具ですらないのだ。
 霖之助がその旋律に対して名付けたのは“朱鷺の歌”。朱鷺子の奏でる歌声に他ならない。
 彼は旋律の紡ぎ手に向かって言う。
「しかし君には恐れいるな、朱鷺子。君は魔理沙の嘘も僕の嘘も全部わかっていたはずなのに。何も知らないふりをして役割を演じ続けた」
 朱鷺子は箱時計のからくりも時の歌のことも全部知っていた。だが、彼女は黙って魔理沙の指示に従うふりをした。そうしていれば魔理沙は勝手に恥をかき、自分は菓子を手に入れられると分っていたからだ。
 一石二鳥を言うのなら、これこそがそうなのであろう。
「まったく。大した役者だよ、君は」
 ふいに朱鷺子が歌うのをやめた。顔を上げて霖之助の方を向く。そうして一度舌を見せると、ニヤリと薄笑いを浮かべたのだった。
 
 
読了ありがとうございます。
みすゞ
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コメント



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1.7あらつき削除
読みやすく、面白い。
けれどそれ程の驚きがある訳でもなく。しかし、朱鷺子がいいキャラしてたので+1
2.7mayuladyz削除
アイディは面白いと思う
欲を言えば、そのアイディアにリアリティを持たせると良かったと思うよ

そして感想だけど、なんか煮え切らない気分になった
やられた!(´∀`)って言うより
?(´・ω・`)ってなった
特に最後の締めを読んでそうなった
それとも、そう感じたのは私だけなのか?

まず気になったのは冒頭部分
冒頭三行は締めや見せ場より大事だと思う
冒頭で読者に興味を抱いても貰わないと
それ以降読んでもらえないから

感性の問題も大いに関係するので
絶対ではないが
『「答え合わせに来たぜ、こーりん」』
ではインパクトが弱いと思う

もしも私なら二行目の
『その目は自信に溢れており、自らの勝ちを信じて疑わないようだった』
を前面に押して
『勝った!! 魔理沙の目はそう告げている』
って感じにするかな

イメージで言うとテレビゲーム、ペルソナのカットイン
「カッ!!」って感じだね
魔理沙のその自信はどこから来るの?
そもそも何に勝ったの?
と読者が興味を引いてくれると思うよ

それから森近霖之助のセリフの一部で
「まさか変身ヒーローみたい…」の
例え方に違和感を感じたよ

人が何かを例える場合
相手にとって身近な物、または親しみのある物を例に上げると思う
この場面なら「慧音のように変身するのかい?」
とかの方が、最適だったように思える

そして最後に
締めに「朱鷺子は役者だね」という落ちが
まさにふに落ちなかった。

なんでそんな話が急に出て来るんだよ
今までそんな話(役者)について触れていないだろって
ゴール直前で、観客にゴールテープを切られて
( ゚д゚)ってなった選手の気分だった

例えば
霖之助が魔理沙の企みに気付いて騙される振りをするとか
魔理沙と霖之助が互い、警戒し合う心理描写とか
あるいは、 朱鷺子の細かい仕草とかを
話しの途中に「役者」を匂わせる伏線を仕込んでおくと
良かったかもしれない

記載されているのは
オルゴールの仕掛けについてだけだと思う
もし、その伏線があったのなら
読み取れない私が悪いので、この部分は気にしないでくれ

と、知った風な口をきいてごめんな(´・ω・`)
3.8si削除
朱鷺子黒い
魔理沙が"時の歌"で生き返らせたかったのは誰なのでしょうか。
上手く纏まっていて良かったです。
4.9名無削除
まんまと騙されました。
5.8名前が無い程度の能力削除
巧い!
6.5エーリング削除
ちょっと説明が解りにくく感じましたが、理解不能とまでは思わなかったですし、面白かったです。
7.5がま口削除
物語が二転三転するところが、いかにも読者を引っ張るミステリ仕立ての物語でした。
個人的にはよく考えられていると思うのですが、トリックの説明に行を割き過ぎて、ストーリーがややボケている印象を持ちました。
しかし「嘘」というテーマに沿ったオチは良かったと思います。
8.9PNS削除
まずタイトルがシンプルながら目を引きました。
そして内容もスッキリしていて上手い! 綺麗に騙された気分ですw
キャラクターも立っていて、物語に良い雰囲気を与えていたように思います。
またこういう作品を読んでみたいですね。
9.8ナルスフ削除
人間と半妖と妖怪の二転三転する化かし合い。
ええ、そういうオチ!? と思ったらひっくり返す展開が幾度かあって、なかなか楽しませていただきました。
一つの事象にいくつもの偽の答えを用意できるその手腕は素直に尊敬します。
やー、朱鷺子かわいいよ朱鷺子。
いつも本読んでるだけあって、なかなかに知力高いですな。
霊夢曰く弾幕もそこそこ強くて、本読んでるから知力もそれなりにある朱鷺子は結構強い妖怪なんじゃないかなーと思ってましたが、こういう朱鷺子の一人勝ち展開があったのはなかなかに俺得でした。
10.7道端削除
 騙して騙されての知的なゲーム。
 最後までどちらが勝者になるかが分からずハラハラしながら、面白く読ませていただきました。
 溶けた飴を使って鍵を開ける、とか言われたときはそんなの無理だろ納得できねえよ、と落胆しかけたけど、それが正解じゃなくて安心。
 朱鷺子が始終、作品の都合のいいようにキャラと設定を与えられている気がするのがちょっと気になる。
11.10生煮え削除
謎解きの過程も愉しく真相も納得でき、作中の至る所に散りばめられた伏線が最後にはまるで精巧な時計のよう複雑に噛み合う、よいミステリの見本のような作品に思えました。更に時の歌の正体という素敵な驚きもあり、読み終わって思わず溜息を吐くほどに素晴らしい作品でした。香霖堂らしい雰囲気もよかったです。
12.9きみたか削除
これは見事な騙し合いでした。
読みやすさから謎解き、黒幕まですばらしい出来です。本家が朱鷺子を公式名で与えていない点に恨みが残るほど。その点を突いて話を組み立てる手腕が光っています。
13.4名前が無い程度の能力削除
初めから壊れた箱を出すトリックや“ときの歌”の真相などは面白かったです
ただ、謎掛けの説明や答え合わせが若干まどろっこしかったり、強引であったように思えました
それに間違った答えでしたが、一般的なピンタンブラー錠だと構造的に鍵穴に飴を流し込んで固めただけでは鍵の代わりにならないのでは?
14.8時間が足りない!削除
おおー、と思わず声を出したいくらいの作品。
ミステリとしてすごく良くできてると思います。こういう話が書けるようになりたい。
霖之助のやり手具合に圧倒されて、しかもその後、一番のやり手は朱鷺子だったというオチ。すごいな

あとしか言えない。
15.5K.M削除
ここまで周到にしておいて、最後の最後で迂闊な魔理沙かわいい。騙し合いでは妖怪に軍配が上がったか。