第十三回東方SSこんぺ(アメリカ)

Bring Me Down to the Earth

2014/03/08 12:35:25
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序.
 彼女は、そのとき湖にいた。
 満月の浮かぶ水面を見つめながら、そこから現れる手紙や資料を入手するために。
 そのときだけ、月と幻想郷の間に道ができる。その道を通って、協力者たちからそれらは届く。
 そして、いつものようにそれらを抱え、目を通しながら永遠亭へ戻るのだ。
 それは彼女がなすべきことであり、彼女が大切なものを守るために必要なことでもあった。
 そうして目を通している中に。
 気になるものがあった。
 月から送られた資料。
 その新聞を見たときに、彼女は思わずつぶやいた。

「これは素敵な知らせだわ」

 彼女らしくもなく少女のように心躍らせ、あのころを思い出すように、うっとりと目を閉じた。




本.
 それは、おかしな光景だった。
 かつての主人が囚人で、かつての教育係、従者が聴取官。このような地位の転倒は、よくあることかもしれない。では、なにが「おかしい」のか?
 それはこの聴取官が囚人との共犯関係を疑われていることに他ならない。
 罪を犯した囚人を取り調べるはずの聴取官こそが、共犯関係を疑われている。本来なら聴取官を変更すべきところだが、上層部の判断はそうではなかった。敢えて共犯者の可能性がある者を聴取官に任命する。そして彼女に囚人の有罪を立証させることで共犯性を否定する。
 つまり、この段階で上層部はすでに聴取官の無罪を「決めて」いたのだ。

 これはある意味、儀式にすぎない。
 共犯ではないことを自分の手で聴取官に証明させること。
 囚人との主従関係を、自らの手で破棄させること。

 そうすることで初めて、聴取官を無罪とすることができるのだ。
 彼らにとって、聴取官は何よりも「大事な者」であって、何があっても守るに足る者であるのに対し囚人はそうではなかった。だからこそ、主従にとっては残酷とも思える方策を取ることで、少なくとも一方を救おうとしたのかもしれない。

 とはいえこれは、囚人と聴取官、双方にとって救いとなるべきものでもなかった。
 ただ、罪人となってしまった囚人に会える機会が与えられるのならと、聴取官になることに否はなかった。
 そして聴取官は見事に上層部の意志に答え、囚人の有罪を立証したのである。それまで沈黙を貫いていた囚人がすぐに自白したからだ。そして、自白は全ての証拠の女王だった。少なくとも、周囲や囚人がそれを望んでいるのなら。







 囚人番号で呼ばれることにも、囚人は慣れた。名前という崇高な概念は最初に没収されるのは当然だろう。それに最後の聴取なのだから、自分の番号に慣れていなければおかしいとも言えた。
 とはいえ少し前まで高貴な身分であった彼女も、今では罪に穢れた囚人にすぎない。
 彼女は聴取官に抵抗する気は毛頭なかったから、すぐに自白をした。聴取官を煩わせる気はなかったからだ。

 ついでに言えば刑罰も決まった。
 あとは執行の日を今や遅しと待つだけである。ただ、この刑罰には少しばかり準備に時間がかかるらしかった。
 面倒なことね、と囚人は細胞単位で若返っていく自分の身体を感じながら尋問席に座る。外から見たらもう少女にしか見えないだろう。そのうちに幼子に、赤ん坊になっていくのだろう。

 しかし幼くなったことで、監視はいるものの拘束はなくなってある意味快適、とまでは言わなくても納得できる現状にはなっていた。
 少し自由になった彼女が漠然と周囲に目をやっていると、やがていつもの聴取官が入って来る。結局、罪を犯して捕縛された後の囚人は、聴取官に尋問される日々を過ごすだけだった。それは、主人と従者の関係が囚人と聴取官に変わっただけで、たいして代わり映えのないものでもあった。

「ありがとう。じゃあ、みんなは下がって良いわ」

 聴取官の声がすると、監視達は一礼して囚人の周囲から出ていった。その様子を目で追って全員が出て行くのを確認し、聴取官もまた席に座った。

「待たせたかしら?」
「気にしないで、今来たところだから。正確には今、引っ立てられたところ、かしらね」

 皮肉混じりの返答を聴いて微笑む聴取官に、囚人は首を振った。

「それで、後は何が聴きたいのかしら?もう、私の知っていることは全て話したと思うのだけれど。それに刑罰も下ったんだし、もう知りたいことなんてないでしょう」
「あら、知りたいことは山ほどあるわ。それに、刑罰を待つまで独房で孤独に暮らす、って寂しくないかしら?」

 帳面を開いて筆を取りだして聴取官は答える。

「寂しい?それは私よりあなたの方じゃないかしら?」
「あら、そうかしら。……まぁ、そうかもしれないわね」

 不機嫌そうに答える囚人に、聴取官は鷹揚に対応する。

「月の頭脳様ともなると、色々大変なんでしょう?前も言ってたじゃない。私との共犯を疑われてる、って」
「言われてみれば言ったわね、色々と愚痴ってたかしら?」

 苦笑してみせる聴取官に、囚人もまた楽しそうに笑う。

「まぁね。確かに、従者が主人の能力を使って作った蓬莱の薬を、その主人が飲んだんですものね。共犯と考えるのが普通だものね」

 共犯でないことを唯一知っている囚人が、からかうように聴取官を見つめる。

「私が不用意だったことは確かだわ。共犯と言われても仕方がないし」

 月の頭脳と言われた天才が神妙に答えると、囚人が首を振った。

「共犯、っていうのは悪意を共有しなくてはいけないのよ?私の意図をあなたが共有していた、なんてよく邪推したもんよね。だったら私、捕まるわけがないのに。月の頭脳の完全犯罪。そうじゃないから、私は捕まったんだもの」

 蓬莱の薬を飲むこと。それは囚人が自ら選んだことだった。それだけに、聴取官との共犯を疑われていることには囚人には強い違和感があった。蓬莱の薬を飲むなどというこの愚かさのどこに、月の頭脳の助力を感じられるだろう?

「でも、なんらかの意図が疑われるのは当然だわ。私があなたに蓬莱の薬を飲ませて、何かを狙ってる。決しておかしな推量じゃないもの」

 聴取官の言葉に、囚人が首を傾げる。

「それなのよね。変な話よ。天才がヘマをした。今回の事件はそれだけのことなのに、周囲がその事実に納得できないなんて」

 月の頭脳という天才への信仰が深すぎて、彼女がヘマなどするわけがないと思っているのだろう。それだけに、今回の「罪」はどのような深謀遠慮があるのだろうか。そう周囲に疑わせているのかもしれない。
 だが、残念なことにこれは天才の「ただの失敗」であり、かつそれは囚人の持つ能力から演繹されることであった。ただそれを言ったとしても、天才を信仰している者たちが、「天才のヘマ」だと信じることはないのだ。

「まぁ、私だってあなたが「うっかりしてた」なんて言い訳をしたら、決して信じないもの」

 その囚人の言葉に、聴取官が悲しげな顔をしてみせる。

「あなただけは信じてくれると思ってるけれど?」
「まぁ、今ならね」

 そう言って囚人は自分の幼くなっていく身体をひらひら動かしてみせる。

「でも、意外なのは確かだったわ。あなたにとって想定外の事態が起こる。それも起こしたのが私、なんて」

 囚人もまた少し感傷的な口振りでそう言って、すぐに意地の悪い笑みを浮かべた。

「前にも言ったでしょう?あなたの能力は、私の理解の範疇をやや超えているの。あなたの能力の前では私は所詮、天才ではなくてただの人生の先輩程度にすぎなくなるのよ」

 聴取官はため息混じりに答える。

「あなたのために助言はできても、あなたの行く末を予言して、管理したり操作したりはできないのだから」
「それがいまいち分からないのよ。月の頭脳、天才であるあなたが解決不能で予測不能な命題がある、なんて」

 囚人がそう言って首をひねる。そんな囚人を見つめながら、聴取官は微笑んだ。

「あなたを計算の因子に加えると、色々面倒なのよ。通常ならまず解決法を複数案出して、それを考量比較してから検算すれば良いだけだわ。でも、あなたが計算に入った途端に全てが本当に面倒になるのよ」
「面倒、って。あなた私を何だと……」
「永遠と須臾を操る月人。永遠の命を持つ蓬莱人。蓬莱の薬を飲んで穢れた罪人。……私の仕えたお姫様」

 最後の言葉には聴取官には珍しく、感情の余剰が伺えた。

「……分かってるじゃない」
「良かった。私があなたのことを分かってるって、あなたも信じてくれているのなら。でも、その能力が厄介なのは本当よ。だからこそ、困るの。永遠が入るってことは無限、それも濃度が異なる無限なんかが計算に入り込むということだし、須臾が入ってくると切断すべき連続の地点を正確に判定できなくなるのだから。結局、あなたを計算に入れた場合、私にできるのは確率的な計算だけなのよ。それなら、普通の人と同じだものね。そりゃ、精度は多少は上でしょうけれど」

 ねぇ、あなた、特別でしょ?と聴取官は嬉しそうに囚人を見つめる。計算できないことの、何がそんなに嬉しいのか。

「そのことに気づいたのは、私が失敗を犯してからだけれどね。それまではあなたは一度だって私の推測から外れたことはなかったのよ。でも、それは私が天才であなたの全てを理解して管理しているからじゃなかった。ただ予測の精度が多少、人より良いだけで、あなたのことを想像していただけだったのよ。それに気づいて、初めて分かったわ。私は、あなたのことを完全に把握することはできないんだって。だからこそ、あなたと話をしているのがこんなにも楽しかったのだとね」

 そう。月の頭脳と言われた天才も、この囚人の前ではちょっと賢い月人と変わらないのだ。
 そして、この囚人は他の月人と違って、自分を尊崇していなかった。幼い頃から仕えたことは、天才を身近な家族のようなものにしてしまったのだろう。
 天才の前にあっても、無垢で単純で、ときに無礼で浅薄で、ややもすれば皮肉で嫌みで、ややもすれば傲岸不遜。
 その一方で、急に優しく、配慮があって、深い愛情と無垢な好意、それら全てに気品すら漂う。

 なんとも気儘な囚人だろうか。
 実際、普通の月人がこの聴取官から「あなたは特別」などと言われたら、感動どころの騒ぎではないだろう。
 だが、この囚人は違う。

「……こんなところ聴かれたら、あなた面倒なことにならない?」

 却って囚人が聴取官の心配をする始末だ。自分に寄せられた意味深い言葉よりも、聴取官の立場の方が気になるらしい。

「だから、聴かれないように色々手を打っているのよ」

 自分の告白にたいして感動の残滓すら浮かべない囚人に、聴取官がまた微笑む。それは気儘な妹に、苦笑しながら許している姉のようであって。そんな視線に居心地悪そうに囚人はぼやく。

「私が特別、ねぇ……。それって、私が「みんなにとって」特別ってことじゃなくて、「あなたにとってだけ」特別、ってことでしょ?」

 話を噛み砕いていくうちに、その結論に達したらしい。

「その通りよ」
「それだと、私に得がないわ」

 囚人が不服そうに頬を膨らませる。その仕草はいよいよ子供じみて、外見の幼さにふさわしく見えた。

「あら、ご不満かしら?」
「……ねぇ、それなら。あなたには私が必要なんでしょ?だったら、私と一緒に付いてくるのはどう?あの流刑地に」

 囚人はそう言って聴取官を誘う。一体、どこの世界に一緒に流刑されないか、と提案する囚人がいるのだろうか。

「私には夢があるわ。いつか、あの穢れた地上であなたと私がともに手を取り合って月を見上げることを」
「その信念があれば、絶望の山からも希望の石を取り出すこともできる?」

 聴取官が穏やかに微笑んで頷く。

「それは、面白いわね」
「でしょ?ただし、私は赤ん坊になっているから、あなたに構ってはあげられないけれどね」
「それじゃ意味がないじゃない」

 聴取官が帳面で軽く、囚人の頭をはたく。いちゃつくような仕草をした後、囚人はすっと表情を変えて真剣になった。

「拷問だわ、人権問題」

 テーブルを叩いて立ち上がる囚人に、こちらも鋭い表情で聴取官が一瞥した。

「あら、平手打ちの方がよかったかしら?」
「あなた、やっぱり冗談がうまく通じないのが悪いところよ?まぁ、昔よりはずっとましだけれど」

 囚人はやれやれ、と座り直して言った。
 確かに囚人がこの聴取官、教育係に初めて会った頃は、とりつくしまのない程真面目だったものだ。
 天才なのに、ちょっと常識に欠けるような。
 こっちの軽口や皮肉、冗談にいちいち対応していたわけで、あなた肩の力を抜いた方が良いわよ、と思いがけず主人である囚人の方が心配になったほどだ。

 実際、聴取官にとって自分の仕えた囚人が他の者と違ったのは確かだった。相手の意図を通常通りには読めなかったので、仕えるのにも苦労していたというのが本当のところだったろう。聴取官は無意識にも、囚人の能力に手を焼いていたのかもしれない。

 この聴取官をして、初めての経験だったのだという。
 未来が読めない、計算できなかった、という経験は。
 自分の仕えた人が罪を犯すなどという未来を予測するなど、不可能だった。

「ま、何にせよ、私はもうすぐ、穢れた地上に放り出されるわけね」
「ええ。地上から眺める月も、良いものかもしれないわ?」
「放り出す側は、得てしてそういうことを言うのよね」

 上目遣いで聴取官を伺ったが、囚人は無表情に首を振る。

「あら、地上の生活が悪いとは限らないわ。もちろん、それは月の生活とは全く違うものでしょうけれど」
「そうね。生活水準や文化水準は異なるでしょうね。でも、穢れた私にはあるいはぴったりかもしれないわね」

 囚人がくすくす笑い出した。

「地上でも人生はバラ色かも?」
「あなたが地上でやっていけるならね」
「地上なら全部、うまくいくかも?」
「あなたが生粋の地上人ならそうでしょうね」
「でも、ここより自由に満ちているかも?」
「穢れまみれで犯罪者が闊歩する酷い時代だから、地上にいることも忘れてしまうほどかも」
「それでも地上に残ることを選ぶとしたら?」

 畳み掛けるような聴取官の皮肉に切り返す囚人のその言葉は、月の世界では完全に異端だった。
 穢れは変化であり、死である。そして地上は変化と死に満ちた世界だ。その世界と自分を同一視している。もちろん、月人特有の蔑視が入っているかもしれないが、こんな考えを抱くからこそ、この囚人は刑罰を受けることになるのだ。蔑視の向こう側に憧憬が隠れ住んでいる。

「なら、良いじゃない。地上で流刑生活を送って、罪を償ったら月に帰ってこれるわ」
「それで?せっかく地上に慣れても、最後は地上の記憶を喪失させて月に送還、でしょ?この刑罰の目的って何なのかしらね?」
「時間稼ぎ、よ」

 聴取官の簡潔な言葉に、囚人が顔をしかめる。

「なに、まだ態度を決めかねてるの?」
「偉い人、っていうのはそういうものなのよ。あなたがどの程度月の世界に仇なすかまだ不明なんですって。ついでに言うと、私は計算できないって答えたものだから、途方にくれているみたいね」
「月の世界が私に何をしてくれるか、ではなくて、私が月の世界に何ができるかを考える、ってわけね」

 聴取官の愚痴に囚人はそう言って、重々しくうなずいた。

「地上の世界なら、あなたの能力があっても問題にはならない、そう思ってるんでしょうね。だから、あなたを地上に送る」
「傲慢ねぇ。地上は月のゴミ捨て場、ってことかしら。いつか、地上の世界から月の世界が侵攻されるんじゃないの?」
「そういうことも、あるでしょうね」

 聴取官はこともなげに頷いた。

「あら、あなたが言っていいの?そのご意見」
「ええ。私は地上の世界の連中が、いつか月にやってくる方に賭けるもの。彼らは星を見て憧れる心を持っている。そのうち、いつか必ずここまでやって来るはずだわ。そのときは地上の重力の軛を取り払って、月まで届くんでしょうね、彼らの船が」
「本気で、言ってるの?」
「あら、本気よ。彼らは文明が幼い頃から石や矢で放物線を描いてきた。それがいつか、飛行することを夢見るようになって、いつしか成層圏を越えることになるでしょう。どんなに時間がかかっても、どんなに犠牲を払っても、いつしか地上の人々は星を掴もうとするはずだわ。それが夜空を見上げる、っていうことなのだから」

 明日は月に、明後日は銀河を。
 宇宙に出た地上人は何を思うのか。地球の青さか、神の不存在か。あるいは自分が鳥になったと感じるのか。
 そしていつか、星を散りばめた地上の人間たちの旗が、月の世界に到達するかもしれない。それは月人にとっては小さな出来事でも、地上の人々にとっては大きな一歩なのだ。

「……あなた、詩人なのね?」

 囚人が聴取官に皮肉混じりに言う。

「あら?私はあなたに感化されたのよ?」
「よしてよ」

 囚人が即座に腕を振ると、聴取官はどうして、と首を傾げる。

「あなた、とってもロマンティストじゃない?あなたといると私、感傷的になるもの」

 本気でそう答えているだろう聴取官に、囚人がそれまでにない真面目な顔になった。

「……私、あなたが心配よ。私以外に、そういうこと言える人を作りなさいな」
「ほら、優しい」
「……呆れているのよ」

 囚人はため息混じりにそう答える。しかし、聴取官は嬉しそうにそんな囚人を眺めている。

「だいたいあなた、天才でお姉さん風を吹かせるくせに、どこか抜けているのよ。全てうまく解決できることと、楽しく生きていくこととの間には……」

 そう言って、囚人はアコーディオンを広げるように、両手を広げていった。

「こんなに違いがあるのよ?」
「それはそうなのかもしれないけど。でも、私も最善解だけ選んで生きてきたから……。ほら、私、失敗ってしたことがなかったでしょ、これまで」

 聴取官がおどけて言ってみせる。

「あ~、それを罪人を前に言うのね?大失敗した当事者を前に、それ言っちゃうわけね?」
「あら、私の失敗でもあるわ。初めての。それに、こんなこと言うの、あなたにだけよ?」

 そう言うと囚人の両手を取って、切なげに見つめる。
 だが囚人は、ふぅ、とため息を一つ、ぞんざいに両手をふりほどいた。

「だから、嬉しくないから。そういうの、私には殺し文句にならないわよ?」
「そうかしら。あなたが私にだけそう言ってくれたときは、私、あなたに殺されたかと思ったけれど」

 懐古するようにうっとりと、聴取官は言う。

「ね、あなたはロマンティストだったわ」
「あれは、他の連中に言っても埒があかないと思ったからよ。あなたは私の話を聴いてくれたから、つい言ってしまったのよ。あなたにだけ、なんて」

 そっぽを向いてしゃべる囚人に、聴取官は頷く。

「その言葉も、覚えておいた方がいいかしら?」
「だから、あなたは」

 今度もはぁ、とため息をついて、今度は囚人の方から聴取官の手を取った。

「ね、覚えときなさい。あなたは天才、素晴らしい能力を持っていて、多くの人を助け導いている。そりゃ、誉められて然るべきことだし、誇らしいことでしょう。それを止めろ、なんて烏滸がましくて私には言えないわ。けど、あなた、それ「だけ」で生きていく必要もない、って気づいた方が良いわよ。あなたほどの月人なら、今の成果を残したまま、自分のためにも色んなことができるでしょう。少なくとも罪人相手に打ち解け話をして、思い出話をしているようじゃダメよ」

 聴取官はしばらくその言葉を聴いていたが、やがて手を握り返した。

「罪人相手だから、じゃないわ。きっと、あなただからよ」

 握り返したその手は刑罰のせいで、少しづつ小さくなっていた。罪人となったときの成人女性のそれではなく、彼女が仕えた頃の子供の手に戻りつつある。

「それだって、たまたまよ、たまたま。私の能力があなたにとって魅力的だったから、そう感じるだけよ。もっと色んな出会いがこれからもあるわ。私以上にあなたにとって魅力的な連中がいるでしょう。ね、そう考えるとさ、二度と会えなくなる囚人を口説き落とそうなんて、つまらないことだと思わない?」

 そう言って囚人は微笑むと、はい、離しなさい、と名残惜しそうにする聴取官の指を剥がしていく。

「たまたま、あなたの能力のせいで私が惹かれたとしても、それは運命かもしれないでしょう?」
「あなた、本当に詩人ね。月の頭脳は詩人としての才能もあるのね、きっと」

 混ぜっ返す囚人に聴取官が首を振る。

「ねぇ、あなたはどう思うかしら?何もかも、生まれたときから全てが見えている、そんな能力を与えられた存在にとって、唯一、何も見えなくなる存在がいるとしたら。私を盲目にする存在、そんな存在に惹かれるのは当然じゃないかしら?」
「良家の子女が悪人に惹かれるパターンよ。典型的な三文芝居。あれ、ハッピーエンドまで描かれないのは、決して幸福にはならないからなのよ?」

 囚人は冷たい目でそう答える。

「良い?私、あなたのことが好きよ?天才だからじゃなくてね。あなたは、飾らないし、頭は良いし、楽しいし、何より優雅だもの。あなたはその能力だけじゃなくて、色々努力しているのも知っているし、色々裏で動いているんでしょう。そうしたところも含めて、あなたのこと、とても素晴らしいと思うのよ。正直、劣等感を感じるくらいに。でもね、そういうものを持っていても、ダメになることもあるのよ。だから、天才にとって取るに足らない忠告でも、今は大人しく聴きなさいな」

 そう言って、今度は口説くような優しい口調で囚人は続けた。

「今より凄くなる必要はないのだから、今のまま、あなたにふさわしい友人を作りなさい。私みたいな愚かな主人とかじゃなくてね。愚痴を言って、冗談を言って、月の頭脳がそんなくだらないことを言うはずがない、なんてことを言い出さない連中を。人を見る目はきっとあるんだろうから、いえ、私から言わせるとあなたの人を見る目は凄く心配だけど、きっとあるんだろうから、とにかく見つけなさい。良いわね?」

 囚人が聴取官に説教をしている、そんなおかしな光景。
 滑稽ですらあるが、これは彼らなりの愁嘆場でもある。

「流刑にされたら、きっと二度と会えないでしょうから。今までは楽しかったけど、未来については、約束できないのよ。ね?分かるでしょう?」
「でも、また会えるかもしれないでしょう?」

 強情な聴取官もまた、そう答える。理論的にも最善解を探しても囚人とはもう会えない、あるいは会わない方が良いのだろう。
 それは、二人だけでなく、世界にとっても。
 しかし。
 この囚人を因子に含めた計算は全て「予測不可能」なのだ。
 自分が間違っていないなど、すでに間違った身の自分が言うのは烏滸がましいとは思わないだろうか?

「……あなた強情ねぇ。考えてもみなさいな。私は地上に流刑にされる。それも幼子になって。いつまで追放されているのかも分からない。それどころか、後で月の偉い方々に始末されるかもしれない。……まぁ、不死者をどうやって始末するのか、私も興味があるけれど、月の技術をもってすればどうにかなるかもしれないわ。ほら、打つ手なしでしょ?」

 囚人がからからと笑う。

「許されて月に戻ったって、蓬莱の薬を飲んだ罪人に居場所なんてないでしょうしね」
「……私が何とかできるかもしれないわ?」
「そういうことじゃないのよ」

 聴取官の思い詰めたような言葉に、囚人が困ったように視線を泳がせる。

「……さっきの私の話、聴いてた?良い?あなたにふさわしい友人を作りなさい。そういうことよ」
「あなた以外に?」
「私以外に」

 上から目線でそう言う囚人に、聴取官はつぶやいた。

「いるかしら?」
「きっといるわ。そして、あのとき、あの囚人の言葉を聴いておいて良かった、彼女は私の導き手ね、って思うことになるわ。良いのよ、私のことを尊敬しても?」

 にやっ、と囚人が笑うと聴取官は微笑むように頷いた。
 何をいまさら、と思っていたのだ。
 すでにあなたは私の導き手ではないか、と。だがそれを口に出せば、囚人はまた必死になって色々言ってくるだろう。

「さ、私があなたに言いたいことはほぼ終わり。それで何か、本当に聴きたいことは?」
「なら最後に。ねぇ、何か望みがある?」
「あら、適えてくれるの?」

 真剣な表情をしている聴取官に、楽しそうに囚人は微笑む。

「そうね、その内容次第で。せめて私にできることをさせて?」
「……内容ねぇ。叶えやすい方が良いわけね」

 囚人は暫く腕を組んで考え込んでみせる。面会の時間もそろそろか、と聴取官が帳面をまとめ始めると、やがて囚人は腕を解いて笑った。

「じゃあ、こうしましょう。賭けをしたいわ」
「賭け?」
「そう。月の頭脳と呼ばれた天才と、穢れを身に含んだ罪人との間で」
「……そんなので良いの?」
「そうよ。そんなんで良いのよ」

 囚人は他意のなさを示すために、にっこりと微笑む。

「私のこと、見くびっている?」
「とんでもないわ。心から評価しているわよ。あなたなら何でも叶えてくれるってね。多分、その辺の月の連中よりもはるかに。だから賭けをするんじゃない」

 囚人は手を擦りあわせるようにする。

「で、賭けの内容はどうしようかしら。……そうねぇ、さっき言ってたやつがいいわね。地上の人間たちが月にたどり着くか」

 囚人の顔には少しも翳りがない。それは本当に興に乗っている顔だった。

「……構わないけれど。本当に良いの?」
「ええ。それとも、他に良い提案があるの?」
「減刑とか、脱獄とか、ほら、色々あるじゃない?」
「莫迦ねぇ、それなら刑が執行される前に言ってるわよ」

 聴取官の希望リストの羅列に囚人はにべもなく答えて、両腕を広げてみせる。ほら、もう子供でしょ。今逃げたら、赤ん坊になって放置されるわよ?と。

「私もそう思うわ。でも、順番があるじゃない?まず、自由とか要求してみて、駄目なら次に、って普通は上から順番に要求するでしょう?」
「あら、でも私があなたに哀願したら、それはそれで私に失望するくせに」

 勝手よね、と囚人が意地悪く言うと、聴取官もまた苦笑した。

「そういうつもりはなかったんだけど」
「善意だって分かってるわ。でも、そういう意味も含むんだから、情けを与えるのは気を付けなさい、ってことよ。……で、賭けだけど」

 囚人は一本取ったと楽しそうに微笑んで続ける。

「あなた、月にたどり着く方に賭けるのよね?」
「ええ。さっき言った通りよ」

 聴取官は動ぜずに頷く。

「そう。今なら変えても良いのよ?」
「どうして?負ける方には賭けないわ」

 自信満々にそう答える聴取官に、囚人も頷いた。

「結構よ。じゃ、私は届かない方ね」

 囚人はそう言うと、ため息をつく。

「まぁ、私もたどり着く気がしているけど。でも、隕石が突入したり、環境が激変したり、疫病が流行ったりしたら地上の人々が滅ぶ可能性もあるんだしね」

 それは月も一緒だけど、とにっこり囚人が笑う。

「で、賭ける内容も決めましょう。私が勝ったら、あなたが私の願い事を何でも3つ叶える、どう?」
「……ずっと未来の話よ」

 今、叶える1つの望みの方が良いはずなのに。その言葉を聴取官は飲み込む。それがこの囚人の誇りを傷つけるかもしれないからだ。やっぱり、彼女は予測できない。

「ええ、もちろん。そこに意味があるのよ。それで、あなたが勝ったら?」
「……どうしようかしら」

 聴取官はしばらく戸惑っていた。
 口元に手を当てて悩んでいる姿は、囚人から見てもとても愛らしかった。この聴取官を困らせるのが、囚人の楽しみだったと言っても良い。それは仕えてもらっていた頃から。この素敵なお姉さんが、私のために眉を顰める。
 可愛かったのだ。

「あなた、いつも私を困らせるのね?」
「その方が楽しいでしょう?」
「あら、私を困らせて楽しいの?」
「困っているあなたがとても楽しそうだ、って言ってるのよ」

 囚人が両肘をついて頬を乗せ、聴取官を見つめる。
 困っているはずなのに、何だか生き生きとして表情が輝いてみえる。それは月人の不変で穢れのない機械的なそれというより、もっと生物的で動的な喜びがあった。
 いや、そうそう、もとよりこの聴取官は、機械ではないのだ。

「いやね、私、そんな顔をしているの?」
「とっても。他の人から言われたことがないの?」
「一度も言われたことがないわ。あなたはいつも、私にそれを言った初めての人だわ。省略して言うなら、私の初めての人、よ」
「……あら、嬉しい」

 たいして嬉しくもなさそうに囚人は言った。囚人の照れ隠しの態度に、今度は聴取官がにっこり微笑む。

「決めた。あなたの傍に置いてもらいましょう」
「……はぁっ!?」

 頬杖ついていた囚人は、いきなりの言葉に目を剥いた。

「賭けの内容よ?」
「それは、分かってるわ!そうじゃなくてね、あなた、何言っているの?っていうか、さっきの私の感動的な話、ちゃんと聴いていたの?」

 驚き、怒り、呆れ、泣き、笑う。
 なにせ、その感情の起伏の激しさと、それを抑制しているときの恐ろしさと、両者を併せ持っているのがこの囚人だ。自分で「感動的」と言ってしまう傲慢さも含めて。
 その囚人を見ているのが聴取官にはとても楽しかった。
 感情一つないような冷徹な表情で蓬莱の薬を飲んだあの罪人と、今、目の前でくるくる表情を変えている人物が同じとはとても思えない。
 そして、彼女が仕えていたお姫様は、まさしく後者だった。

「聴いてたわよ。とっても素敵だったわ。あなたの言葉をもっと聴いていたくなるもの」
「……あなた、病気じゃないの?」

 天才の頭脳を疑うように囚人が言う。

「病原菌に言われても」
「……思ったより失礼な発言が出たわね」
「あなたから感染してしまったのね」

 微笑する聴取官を赤い顔で睨む囚人。

「それで、何でその結論に?」
「だって、あなた、二度と私と会わないつもりでしょう?」
「会わない、じゃないの。会えないの」
「……会えるわよ」
「会えないの。……分かったわよ。月の頭脳様には容易いかもしれませんけどね、そのときは、あなたも一緒に罪人生活よ」
「あら、とっても素敵」

 うっとりと聴取官は言った。

「……素敵、って。私、ときどき思うのよ。満たされた生活は人の大切な部分を破壊していく、って。どこに素敵な要素があるの?」
「でも、あの賭けは私ともう一度会うための方便でもあるのでしょう?」
「……恥ずかしいから真顔で言わないで」

 頭を抱える囚人に、聴取官が嬉しそうに息を弾ませて続ける。

「どうして?賭けはずっと続くから、その間は約束が続くから、でしょ?」
「恥ずかしいわ!さっきの賭け、無しにして」
「駄目よ。こんな大切な約束は、ずっとしまっておくわ」 

 聴取官をにらみつけていたが、やがて囚人は天を仰いだ。とはいえ、この最後の聴取をもって、彼女ともお別れなのだ。多少、無責任でも、約束しておけばいい。

「また、会いましょ、そのうちどこかで」

 歌うように囚人は言った。

「どう?この賭けを成立させることは難しいわよ、きっと。あなたほどの天才でも」
「そうかしら?」

 聴取官は逆に不思議そうに囚人を見る。

「たいした問題じゃないように思えるけれど」
「あなたの頭の中がどうなってるのか知りたいわ。さっき言ったことを反芻しなさいな。あなたが罪人になる以外の答えがあるんなら」

 囚人は悪戯っぽく笑う。その言葉に重なるように、扉の外から終了を告げる声がした。

「いよいよ、ね」

 囚人がうなずく。

「ええ。でも、忘れないで。さっきの賭けを」
「分かってる。まぁ、地上で穢れれば、すぐに忘れるかもしれないけど」

 囚人の言葉に聴取官が苦笑した。

「やっぱり心配だわ。私もついて行こうかしら」
「止めてよ。もう、あなたは私の従者でも教育係でも保護者でもないもの」

 聴取官は立ち上がった。そして、囚人も。
 そして監視者が入ってくるのだ。

「ねぇ、最後だから、名前を呼んで?」

 聴取官が囚人に言う。それは哀願のようだった。
 二人がこの関係になってから、禁じられた唯一のこと。それは、お互いに相手の名前を呼ぶこと。
 しかし。

「……嫌よ。あなたを罪人にはしたくないから」

 囚人は首を横に振って、にっこり笑った。その名を呼べば、彼女は地上まで連いて来るだろう。罪人と一緒になってまで。
 私を地上へ連れて行って。
 そんなことを、大切な人にさせられるわけがなかった。

 蓬莱の薬を飲んだのは彼女自身の判断であり、この判断を他人に奪われたくなかった。決断も責任も、すべて彼女のものであって他の誰のものでもない。ましてや、大切な人に背負わせるものでも。聴取官は正気に戻った方が良い。
 一緒に罪人になるなど、囚人に対する天才の異常な愛情をもってしても、過ぎたものだと言えるはずだ。
 それに聴取官もそこまで、莫迦じゃないはずよ、なにせ天才なのだから。
 囚人はそこで、かくのごとくして天才の心配をするのを止めることにした。

「また、会いましょう」

 そう続けると、囚人は監視者に促され牢へと戻って行く。聴取官は囚人を見送り続けたが、囚人が振り返ることはなかった。






終.
 地上。
 穢れに満ちた世界。
 変化と死の世界。
 だからこそ、生が深い意味を持つ、その地上の世界で。

 彼女は月で生まれた。
 彼女は月で生まれたのだ。
 彼女は人生のほとんどをただ隠れるように生きてきた。
 彼女は不死で長く生き過ぎるだろう。
 そして、いまや月に脅える日々だ。

 どこにも逃げる場所なんてなく、行くべき場所もない。
 地上で生きていかねばならない。 

 今、流刑された月人は幻想郷が歌うのを聴く。
 その歌を聴きながら、ときに一緒に口ずさみながら、年月が流れるままに竹林の中の永遠亭で彼女は生きていた。
 彼女は流刑に処された。そして彼女を助けるためにまた一人追いついた。

 彼らは地上に住処を探しに来た。
 あるいは、みんな幻想郷を探しに来たのだ。ここにやがて月の兎もやって来る。
 そう、みんな幻想郷を探しに来たのだ。
 この、なんという素晴らしき世界。
 この素晴らしき世界。

 そして、その日。
 永遠亭の姫の居間には、無造作に新聞が置かれていた。それは天才が湖から持ち帰った新聞だった。
 そこへあの八意永琳が、いそいそと蓬莱山輝夜を連れて来てそれを指さす。
 それは天狗の新聞ではない。何より、そこにはアルファベットの羅列があった。
 そして、その新聞を指さして、永琳は輝夜に微笑む。

「覚えていますよね?姫様」
「……忘れたわ。昔のことだから」
「ほら、覚えてる」
「覚えてないって言ってるでしょ。第一、あなた賭けの結果云々の前に、私に会いに来たくせに。違反も良いところだわ」
「やっぱり覚えてるじゃないですか。姫様、私の勝ちです。……嬉しい」
「嬉しい、じゃないでしょ。賭けの成立前にあなたが会いに来ているなんて、おかしいじゃない?不成立よ、不成立!」
「あら、そんなことを。本当は嬉しかったくせに。今でもついさっきのように思い出せますよ、あのときの姫のお顔といったら」
「うるさい」

 永琳の追求の連続に、輝夜は聞こえない聞こえないとばかりに居間から逃げていく。

「待ってください、ずっとお傍に置いてくれるんですよね?」
「あ~、もう傍にいるんだから良いじゃない。あの賭けはなしよ、なし。無効、無効」
「それは通りません。話が違います。賭けたときの言葉の重みを思い出してください」
「いいえ、何にも違わないわ。あれはたわいのない戯れ言に過ぎないもの」

 主従がそんな話を続ける。
 主人は逃げ回り、従者は追いすがる。なんだか楽しそうな二人がそこにはいた。
 捕まらないように逃げる姫君、それを捕まえようとする従者。

 そんな二人の様子を見ていた因幡てゐは、らしくもなくテンションの高い二人を不思議そうに見送って、その原因と思われる新聞に目をやった。
 しばらくその新聞を縦に横にして眺めたあと、やがて首を振ってつぶやいた。

「USA?」


-了-
BGMとして、OPに「Fly Me to the Moon」、EDに「We'll Meet Again」はいかがでしょうか?
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コメント



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1.5名無し削除
メインの二人の心理描写や心情の動きの書き方は凄いのだが、テーマのアメリカが話の1割程度しか関わってきてないので、こんぺのSSとして評価する場合、高評価は付け難かった。
地上のアメリカの新聞が、月から送られて来たというのもやや違和感。
2.4がま口削除
永遠亭のお姉さん二人の過去を描く、という気合に満ちた作品だと感じました。
最後のウサ? で「あ、ここがアメリカか!」と唸りました。
3.6烏口泣鳴削除
二人の関係が心地良くて前半は楽しめていたのだけれど、少し長かった様に思う。
4.5エーリング削除
えーてる雰囲気ものとは珍しい。永琳側が輝夜に執着しているのも、その理由も面白いと思います。ただ彼女たちが原作で辿った物騒な経緯を考えると、それ以上の何かがあったのではと思ってしまう所もあります。
5.8百円玉削除
とても永琳がかわいらしく、主従というか本当に仲の良い姉妹のようで、つまりは良かったのです。 
天才、優秀などの言葉ばかり先んじてしまった彼女の、新しい一面を覗けたきがします。 
内容的には始終、取調室での会話のみで構成されているにも関わらず、するすると読ませる地の文と会話でしたので、まったく飽きなかったです。むしろまだまだこのやりとりを読んでいたい気さえ起こりました。 
『アメリカ』というお題については、自由やアポロ計画などの因子を散りばめてありましたから、消化不良ではないです。ただ、このお話から『アメリカ』というお題を想起させるのは、難しいかも。
6.8削除
素敵でした
7.2みすゞ【5点満点】削除
二人がずっと会話しているだけなので途中で飽きてしまいました。ただラストの「USA」と「ウサ」はうまいと思いました。
8.4がいすと削除
わざわざ「囚人」というような別単語言い換えなどを行っている意味を今ひとつ感じなかった、といいますか割りと盛り上がらないですすすすーっと進んでしまった感が強いかなぁと。
9.3ito削除
二人の会話が作品の一番いいところだけど、同時にすごく読みにくい。
登場人物が二人だけなのに、どちらが発言したのか、この文章はどちらの心情が書いてあるのか、よく分からなくて、ついて行くのが大変でした。
 二人の作中での呼び方が「囚人」と「聴取官」で他に情報がないのが原因のひとつだと思います。
名前を直接出すことを避けるなら、表情の違いとか身振りなどで、どちらのことが書いてあるのか表現してあると読みやすかったのでは、と思います。
 また、二人の過去についてですが、彼女たちにとっては自明のことであるせいか説明をほとんどしてくれないため、こちらが推測しながら読み進める必要があって、二人が何を話しているのか分かりにくかったのが残念でした。
10.5あらつき削除
全体を通して透明感があって、二人の関係をうまく描いています。
ただ少し、冗長に感じてしまった。その点、OPEDに比して音が無さすぎるのかもしれません。
11.4みく削除
全般的に会話が長く感じました。
単調な感があったのと、ずっと人名が出ず(これ自体は明確な理由があるので良かったですが)、二人の口調もほぼ同じなので、ところどころどっちが喋っているのか分からなくなる時がありました。
賭けのくだりは面白かったので、そこをもっと全面に押し出して欲しかったです。
12.6ナルスフ削除
やたらかっこつけてるなぁー!
ともあれ、輝夜が永琳にとって唯一の不確定要素というアイディアは面白かったですね。
小難しい会話の応酬が見どころなのかと思えば、実は輝夜にぞっこんな永琳を愛でるSSだったのか・・・。
このでれっでれの永琳かわいいぜ・・・。
13.4deso削除
ちょっと言葉の使い方とか設定とか細かいところがいろいろ気になります。
永琳は可愛いかったです。
14.7文鎮削除
読み終わってから気づきましたが、実に良いタイトルですねぇ。
若干読みにくかったのですが、きっと聡明で深い絆に結ばれた二人の会話に私がついていけなかったせいだと思います。
素敵で理想的な関係の二人を見ることができました。
15.3あめの削除
特に動きもなく二人が会話しているだけなので、少し退屈に感じました。
それと二人の賭けについてですが、これが物語の中であまり意味を感じられなかったのがもったいない気がします。言ってしまうとお題消化のために取って付けたかのような印象があり、もう少し賭けをするという行為と結果に、意味が付け加えられたら良かったのかな、と思います。
16.6めるめるめるめ削除
要点を絞ってひたすら掘り下げたのはよかったと思います。
17.6名前無し削除
取り急ぎ、点数のみで失礼します。
18.6K.M削除
あぁ、偉大なるはアポロ計画(アメリカ)か。