第十三回東方SSこんぺ(アメリカ)

キティーホーク級通常動力型空母が幻想入り

2014/03/09 23:55:14
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 朝日が闇を駆逐し、律儀な魑魅魍魎と生活リズムの崩れた人間が寝床へ撤退する頃、霧の湖のほとりで思い切り身体を伸ばしている妖怪がいた。

「ん~! 今日も絶好の琴日和~」

 琴の小気味良い音に合わせ、リズミカルに体操をしている彼女は九十九八橋。
 先日の輝針城異変の影響で古びた琴から付喪神へと生まれ変わった新米妖怪である。

「いいないいな~人間の身体っていいな~」

 人間に奏でられる楽器から自らの意志で音を出せる存在となった八橋は、先に付喪神となっていた九十九弁々と義姉妹の契りを結んだり、異常を察知して飛んできた巫女や魔法使いと戦ったりと、手に入れたばかりの自由を謳歌していた。
 しかし、異変が解決されると同時に力を喪失。元の道具に戻ってしまうのも時間の問題となり、二人でさめざめと涙を流していたところ、太鼓の付喪神である堀川雷鼓によって助けられ、姉妹そろって妖怪としての存在を維持することに成功したのだった。
 その後は姉の弁々と命の恩人である雷鼓と共に幻想郷音楽界の新星として活動を開始。幻想郷各地でライブや宴会での演奏を精力的にこなし、最近では同業のよしみでプリズムリバー三姉妹に仲介をしてもらい、霧の湖の近くで空き家になっていた漁師小屋を活動の拠点として購入するなど、まさに順風満帆の日々を送っている。

「こ~んなに気持ち良いのに、どうして姉さんや雷鼓さんは体操をしないんだろうなぁ?」

 目下のところ、八橋は人型を満喫することにご執心であった。ちなみに、弁々と雷鼓も朝寝という人型ならではの快楽を堪能している最中である。

「んあ?」

 八橋の体操が第四番に差しかかった時、フッと妖怪としての本能が空から降り注ぐ不穏な気配を感じ取った。何事かと視線を上へ向けると、はるか上空、鳥よりも雲よりも高い場所に一隻の船がその赤茶色の船底を見せながら浮かんでいた。

「お~、あれがウワサの聖輦船?」

 聖輦船とは命蓮寺の保有する空飛ぶ宝船のことである。魔界に封印された聖白蓮を救出する際に大きな役割を果たし、現在は命蓮寺の客寄せとして幻想郷一周クルーズを開催したり、船長の村沙水蜜の気まぐれで甘味処へ突撃するなど、何かと話題に上ることが多い。
 初めて見たなぁ宝を一杯載せてるのかなぁ、と八橋がうなずいていると、にわかに、赤茶色の船底が大きくなり始めた。
 見間違いかと目をこすってみても船はどんどん降下し続ける。豆粒大だった船はやがて手のひらサイズになり、両腕を広げても収まらなくなり、八橋の額を冷や汗が伝う間にも彼女たちの新居よりも大きくなろうとしていた。

「ね、姉さん! 雷鼓さん! 空からでっかい船が!!」
「……う~ん、寝言は寝て言いなさ~い」

 大慌てで家に向かって叫んでも、中からは寝言のような声しか返ってこない。
 埒があかないと姉を夢の世界から引きずり出してきた時には、輝針城よりも大きく、紅魔館よりも紅い巨体が空の大半を埋め尽くしていた。

「ベベンッ!?」

 驚きのあまり弁々が人の言葉を忘れて素の三味線の音を出してしまっても船は止まらず、ゆっくりと確実に降下し続ける。
 泡を食った二人が知らぬが仏とばかりに惰眠をむさぼっていた雷鼓を布団ごと家から運び出した瞬間、屋根が船底と濃厚なキスを交わし、歓喜の悲鳴を上げて崩壊した。船はそのまま周囲の松林を巻き込みつつ八橋たちの新居を押し潰し、赤茶色の船底の大部分を地面にめり込ませてようやく止まった。

「……何、これ?」

 危うく難を逃れた八橋は頬についた土ぼこりを拭おうともせず、ただ一言だけポツリとつぶやいてそれを見上げた。腰が抜けて座り込んでいた弁々、まだ夢の続き見ているのだと勘違いしたのか不思議そうな顔をしている雷鼓もつられて見上げる。
 それは箱のような船だった。
 箱といっても全長が300mを超す巨大な船である。船の上半分は凹凸のない真っ平な甲板になっていて、唯一、甲板の右端に無数の棒や丸いドームを生やした奇妙な塔が立っていた。他は船縁にいくつか膨らみやシャッターで塞がれた穴があるだけで、全体的にのっぺりとも無骨ともとれる印象を受ける。そして、船底以外を灰色一色に染められていた。
 巨船は陸に上がっても惨めさを感じさせるどころか、むしろ悠然とした態度で三人の付喪神たちを見下ろしているのだ。










「災難でしたわねぇ」

 一瞬で新居をプレス加工されてしまった八橋たちが船の甲板に上がって呆然としていると、突然、背後からどこかゆったりとして掴みどころのない声がかけられた。

「ご心中お察しいたしますわ」

 振り返ると、そこには殺風景な甲板には場違いなほど豪奢なドレスを着て、日傘をくるくると回す妖しい女が、あたかも最初からそこにいたかのように立っていた。
 自然なようで逆に不自然なこの妖怪を知らぬ者は幻想郷にはいないだろう。なにせ、新参者である八橋でさえ名前を覚えているのだ。

「八雲紫……さん?」
「は~い、紫でございま~す」

 恐る恐る尋ねた八橋に対して、拍子抜けするほどフランクに返す紫。やはりただの妖怪ではないようだ。
 たじろいでしまった八橋に代わり、三人のリーダー格である雷鼓がずいっと前へ出る。

「妖怪の賢者様がわざわざお越しになられたということは、この船はあなたの持ち物なのかしら? 私たちの家が下敷きになっちゃったんだけど」
「あらあら、違うわ。私がここへ来たのは……」

 紫が扇を取り出し、宙をつーっとなぞってスキマを作る。

「これをお届けするためですわ」

 スキマから取り出したのは二揃の衣服。見間違えるはずもない、雷鼓と弁々の普段着だった。
 ビール柄の寝間着のままだった雷鼓が鼻白む。

「これって私たちの服……ぺちゃんこになったはずじゃ?」
「残念ながらトリック、ではなく新しく仕立てましたの」
「そっちの方がすごい気がするけど」

 妖怪の賢者の規格外な能力に困惑しながらも、雷鼓は礼を言って服を受け取った。
 弁々などはまだ人間の感覚に慣れていないのか、早速寝間着を脱ごうとして雷鼓と八橋に止められてしまった。

「あのー」
「何かしら?」

 ずるずると雷鼓に引きずられていく姉を見送り終わると、八橋は微笑を浮かべている紫の方へ向き直る。
 八橋にはこの得体の知れない妖怪が服を届けるためだけに巨船へやって来たとは思えなかった。

「これ、何なんですか?」
「アメリカよ」
「あめりか?」

 耳から入った情報と脳内に保管していた知識の差異に八橋は首をかしげる。
 新米妖怪かつ幻想郷在住者である八橋でも、博麗大結界の外にアメリカという国が存在するということくらいは知っている。だが、アメリカなる国家が船上国家であることは初耳だった。

「正確にはキティーホーク級通常動力型空母の3番艦アメリカね」
「キティちゃんくうぼ……?」

 聞き慣れない単語の飽和攻撃によって八橋の頭は早くもパンク寸前である。

「そうねぇ。あなた、飛行機という物をご存知かしら」
「ああ、空を飛ぶための機械のことだね。まだ道具だった頃に幻想郷へ流れてきた飛行機と話をしたことがあるよ」
「なら話が早いわ。空母というのは飛行機を積んで、海の上で飛ばしたり降ろしたりする船なのよ」

 なるほど、とうなずいてから八橋は周囲をぐるりと見回した。
 前に会った飛行機は離陸するのに程度の距離が必要だと言っていたが、確かに広大な甲板は何かが助走をつけて飛ぶにはうってつけだし、船のとてつもない大きさにも説明がつく。

「なーるほどなー。でも、この船が紫さんの持ち物じゃないなら、どうしてここへ来たの?」
「私がここへ来たのはアメリカが幻想郷に害をなす存在なのかどうか検分するため。こう見えても私、幻想郷を守護する立場にありますから」
「へー。こいつってそんなに危ない船なんだ。私にはそうは感じられないけどなぁ」

 そう言いつつ八橋はその場にしゃがんで手を甲板にくっつけた。途端、彼女の心に色鮮やかな感情が流れ込んでくる。紫の懸念するような攻撃的な部分もあることにはあるが、ほとんどが使用者の役に立ちたい、役に立てて良かった、など温かいものであった。
 八橋は元楽器の付喪神なだけあって、道具が辿ってきた歴史や抱いている感情を読み取るなど容易いことなのだ。

「やっぱり危なくないって。このアメリカ、長い間大切に使ってくれたって人間に感謝してるくらいだから、妖怪になって暴れ出すことはまずないと思うよ」

 付喪神の素直な感想を、紫は微笑を浮かべたまま黙って聞いていた。表情こそ変わらないが、彼女の水晶のような瞳には深い好奇の色が湛えられている。
 そんな視線に晒されたせいか八橋は気恥ずかしくなってしまい、汚れてもいない手を払って立ち上がった。

「私にはない物としての視点、目からうろこが落ちるようでしたわ」
「ど、どうも」
「そうね。忘れ物の楽園では空母も無害な船。だけど、外の世界で空母といえば、大勢の兵士と爆弾を積んだ飛行機を乗せて海を行く、それはそれは恐ろしい軍艦なのよ。アメリカも現役の頃は世界中の海で戦って、それこそ新聞に載るような活躍をしていたわ」
「へぇ……でも、新聞に載るくらい活躍した船でも幻想郷に流れて来ちゃうんだ」

 紫は甲板に立っている塔、艦橋に大きく書かれた66という番号を、懐かしそうに見上げながら答えた。

「建造されてから何十年もたって古くなったし、新しい空母がいくつも就役したからかしら。あと、世界がちょっとだけ平和になって多くの空母を必要としなくなったこともあるわね」
「なら、これまでも空母がいっぱいやって来たんですか?」
「いいえ。今までゲーム機だの鉄塔だのが入ってきたことは多々あったけど、こんなに大きな粗大ゴミは初めてよ」

 粗大ゴミ。
 紫の言葉が身体を通り抜けた瞬間、もやもやとした何かが八橋の胸に残った。しかし、うまく人間の言葉に変換することができない。
 音楽だったらすぐに表現できるのに、と新米付喪神は人型が少しうらめしくなった。

「や、ありがとうありがとう」
「おかげで助かったわ」

 八橋が言葉を探している間に、艦橋の影から雷鼓と弁々がいつも通りの格好になって戻ってきた。驚くべきことに、紫の用意した服はサイズから形まで全て同じだったらしい。
 服を着替えてご機嫌なのか、弁々は悩んでいる妹に背後から抱きついた。

「八橋ったら暗い顔しちゃって。二人で何話してたのさ?」
「あなたたちはこの船をどうするつもりなのか聞いていたのよ」
「へっ?」

 紫の予想外の言葉に付喪神たちの動きが固まる。もちろん、今まで彼女と話していた八橋も含めてである。
 八橋は姉の腕を振りほどくと、人差し指を自分に向けた。

「私たち?」
「ええ。あなたたちよ」

 妖怪の賢者は微笑みを五割増しにして答える。

「外の世界から流れ着いた品物は基本的に見つけた者勝ち。これが幻想郷の慣習ですわ。つまり、空母アメリカはあなたたちの物よ」
「いやいやいや! わざわざ調べに来るくらい危険なものだってさっき言ってたのに! 私たちなんかが持ってていいの!?」
「本当はさっさと回収してしまうつもりだったけど、あなたに会って気が変わったの。物の気持ちが分かる付喪神なら、きっと上手な使い方を見つけてくれるわ」
「そんな勝手な期待をされても……」
「ちょっと、八橋」

 八橋が何とかして空母を引き取ってもらおうとした時、雷鼓が肘でつつき、耳元にそっとささやいた。

「私たちの全財産はこいつの下なんだよ。どんな船なのかよく分からないけど、もらっておくべきだって。さもないと、今日から一文なしだ」

 すっかり失念していたが、念願の新居やこれまで稼いできた活動資金、その他一切合財が空母によって寝押しされているのである。手元にあるのは服と雷鼓の布団のみという裸一貫よりはマシな程度で、いくら妖怪とはいえこれまでの努力が水泡に帰すと心が挫けそうになってしまう。

「あー……本当にもらっちゃってもいいんですか?」
「心配性ねぇ。あなたは空母の動かし方を知っているのかしら?」
「いえ、まったく」
「でしょう? 大丈夫よ」
「……じゃあ、もらいます」
「良かった!」

 八橋がついに折れると、紫はこれまでの微笑からうって変わって、この妖怪には似つかわしくないほどの晴れ晴れとした笑顔になった。それから再びスキマを作り、中から空母の写真が表紙を飾っている本をいくつも出して三人に手渡した。
 どうやら、これを読んで勉強しろということらしい。

「ついでに結界も張っておきますわね。ここには死ぬまで借りていく白黒泥棒や、未知の機械を見ると正気を失うエンジニア等々、空母に負けず劣らず危険な手合が多いですから」

 紫が言霊を結ぶと、取材のために空母の周りを飛び回っていた烏天狗や、近接防御火器にのこぎりを当てようとしていた河童たちが弾き飛ばされた。

「では、彼女をよろしく頼みますわ」
「彼女?」
「昔から英語圏では船は女扱い。きっと、男ばかりだった船乗りたちが命を預ける相棒を女に見立てたのでしょうね。それでは、また何処かで」
「あっ」

 付喪神たちが瞬きをしたほんの僅かな間に、紫はいなくなっていた。こうも鮮やかに消えられると最初から存在しなかった気さえしてくるが、彼女の立っていた場所に残された結界の制御用と思われる陰陽玉が、確かにスキマ妖怪が存在していたことを証明してくれていた。
 八橋はその陰陽玉を手に取り、紫がしたのと同じように艦橋を見上げた。

「上手な使い方って言われても。どうすればいいんだろう……」

 どこか助けを求めるような問いに、艦橋に書かれた66という数字は答えてくれなかった。










 明かりの消えたディスプレイに腰かけた雷鼓がまず第一声を上げた。

「さて、これからどうしよう」

 ひとまず座れる場所を探して艦橋の中へ入った付喪神たちは緊急会議を開いていた。もちろん、議題は文字通り天から降ってきた空母の扱いについてである。

「妖怪の賢者はああ言ってたけど、私はこの船を必要とする誰かを見つけて売ってしまった方が良いと思う」
「私も売るに一票。こんなもの持ってたところで仕方ないし」

 操舵輪をいじっていた弁々がリーダーの意見に賛同する。

「八橋はどう?」
「んー」

 八橋は艦長のものと思われる心地の良い椅子に座り、『キティーホーク級の全て』という本から目を離さずに答える。
 返事こそ生ぬるいが、彼女の瞳には他の二人とは異なるものが宿っていた。

「空母を新しい拠点にするのはどうかな?」

 雷鼓と弁々が顔を見合わせた。

「ここに住むってこと?」
「だって、せっかく手に入れたんだし、前の漁師小屋よりずっと立派だし、これを利用する手はないよ?」
「でもねぇ……」

 弁々が『究極の空母』をパラパラとめくった。

「人間たちが3000人がかりで動かしてた船を、たった三人だけで維持していけると思う?」
「……雑巾がけだけで一日が終わっちゃいそう」
「一日どころか一週間はかかるね。そりゃ、私だって使ってやりたいのは山々だけど、だんだんと物が朽ちていく姿を見るのは付喪神として忍びないよ」
「やっぱり売るしかないかぁ」

 八橋は大きく息を吐き出しながら本を閉じた。
 姉の言っていることはもっともである。せっかく紫が信頼して委ねてくれたアメリカを、決して本意ではないとはいえ自らの手で駄目にしてしまっては、彼女にもこの船にも顔向けできない。
 かといって、アメリカを売却して見知らぬ誰かの手に委ねてしまうのも気が進まなかった。

「もし買ってくれるとしたら誰がいるかな?」
「河童たちだろうね。こういう外の世界の道具に目がないらしいから。裏に妖怪の山がついてるから資金も十分だろうし」
「紫さんの言ってたマッド・エンジニアかぁ」
「外で話してるのを小耳に挟んだけど、解体して山の技術力向上のために研究したり、資源にするつもりみたいね。大事に再利用するってことだから、悪い選択ではないと思うわ」
「うーん、他に興味を持ってる人妖はいそう?」
「あとは……」
「絶対絶対、聖輦船二号にするー!」

 雷鼓が目線で艦橋の外を指すと、命蓮寺が誇るキャプテン・ムラサが紫色の雲に押さえつけられて泣き叫んでいた。どうやら、殺してでも船を奪いとりそうな勢いの彼女と、それを阻止しようと駆けつけた雲居一輪の間で攻防が起きているらしい。

「諦めなさい!」
「うわーん! 一輪のばかー! 雲山のくもじいー!」

 錯乱のあまり幼児退行まで起こした村紗は意味不明な叫びを残した挙句、顔を真っ赤にした一輪に連行されていった。
 その時、騒がしい命蓮寺一行の横に見知った顔ぶれがいることに八橋が気づいた。

「あっ、リリカたちだ!」

 結界のすぐ外を飛んでいたのは人気音楽グループにして、妖怪になりたての九十九姉妹と雷鼓にとっての数少ない相談相手、プリズムリバー三姉妹だった。
 三姉妹とは音楽活動を通じて知り合い、同好の士であり幻想郷生活の先輩ということで八橋たちは何かと頼りにすることが多かった。また、騒霊たちの方も幻想郷の音楽仲間が増えたことを喜び、活動拠点の購入の仲介をしてくれるなど色々と世話を焼いてくれたのだ。

「結界のせいで中に入れないみたい。雷鼓さん、早く入れてあげて」
「ええと、こうだったかな……」

 結界が緩んだ隙にパパラッチが二、三人侵入しそうになったが、雷鼓の『七鼓「高速和太鼓ロケット」』で吹き飛ばして事なきを得た。

「みんな大丈夫? 怪我はない?」
「家から見てたけど、すごかったわね! 私、思わずトランペットでファンファーレを吹いちゃった!」
「う~ん。この船、幻想の音がたくさん詰まっていそうな匂いがする~」

 飛行甲板で出迎えてくれた付喪神たちに、三姉妹は思い思いの言葉をかけてねぎらってくれる。

「私たちは無事なんだけど、ちょっと困ったことがあって……」

 今回も事情を話すとルナサは親身になって相談に乗ってくれた。
 ちなみに、メルランは管楽器に似ていると言って煙突を見に行き、リリカは幻想の音を集めるために飛行甲板にへばりついている。

「そうか、八橋はこの船を売りたくないのか」
「幻想郷に流れてくる物なんていくらでもあるんだから、一々気にしてたらきりがないのは分かってる。でも、このアメリカにはちょっと深く関わっちゃったから、何とかしてあげられないかなーって」
「せめて付喪神になるなら話は別なんだけどねぇ。今のところそんな気配はまったくないみたいだし……」

 雷鼓が艦橋の上についた対空レーダーを恨めしそうに見た時、煙突の中を探検していたメルランが飛び出してきた。
 いつもの笑顔に真っ黒な煤をつけた彼女は、浮かない顔の八橋たちに明るく呼びかけた。

「八橋の言った通り、こーんなに素敵な船を売っちゃうなんてもったいないわ! お金がいるなら、ここを会場にして毎日コンサートを開いて稼げばいいじゃない!」
「メル姉、それは無理だよ」

 明朗快活なメルランらしい提案に対して、飛行甲板に染みついたエンジン音を採取していたリリカが異論を唱える。
 好き勝手に行動しているようで、ちゃんと彼女たちなりに考えてくれていたらしい。

「私たちの家ならともかく、ここまで大きい船だとコンサートの稼ぎなんかペンキ代にもならないよ。くよくよしてても仕方ないんだから、早く売った方が建設的だと思うけどなぁ。売ればコンサートホールつきの屋敷くらい簡単に建てられるはずだし」
「やってみなければ分からないじゃない! これだからリリカは狡猾だって言われるのよ~」
「メル姉はいい加減、お金の計算ができるようになった方がいいよ。」
「なにおうっ!」
「二人とも止めなさい」

 楽器を取り出してにらみ合っていた二人をルナサが引き離そうとする。
 騒霊たちの姦しい声を八橋はどこか遠くに聞きながら、黙って艦橋の66という数字を見つめていた。
 この番号が空母アメリカを識別するための艦番号、CV-66の意味だと知ったのはついさっきのことだ。つくづく、彼女についての知識がまったくないことを痛感させられてしまう。
 もっとアメリカのことを知りたい、八橋がそう願った瞬間、

「えっ?」

 ジェットエンジンの爆音と共に、銀色の飛行機が頭上を通過した。
 A-4スカイホーク。彼女が現役だった時に載せていた艦上攻撃機だ。

「ええっ!?」

 いつの間にか隣から弁々や雷鼓、三姉妹の姿は消え、色とりどりの服を着たクルーたちに変わっていた。皆、奇抜なファッションの少女などそこに存在しないかのように動き回っている。
 飛行甲板では蒸気カタパルトから湯気が立ち昇り、折しも一機のA-4が射出されようとしていた。
 八橋の脳裏に一つの数字が浮かぶ。
 1965年4月5日。彼女が初めて飛行機を飛ばした日だ。

「これって……」

 異変の正体に気づいた途端、温かさと懐かしさが入り混じった感情が八橋の中に流れ込んできた。八橋はそれを、ぎゅっと抱きしめる。

「アメリカの記憶なんだ」

 快晴だった空が燃えるような夕日に変わり、重く湿った風が吹いてきた。彼女にとって最も辛い時期、ベトナム沖に設定された遊弋地点、ヤンキーステーションでの記憶だ。
 硝煙やナパームの臭いを漂わせたF-4ファントムⅡが次々に着艦してきた。しかし、一機足りない。
 戦闘機から降りてきたパイロットも、整備にとりかかるクルーも疲れ切った表情をしていた。ここへ来てからは、昼食時に笑い合っていた仲間が夜には消えていることが日常になっていたのだ。
 乗組員がこぼす政治家や軍のお偉いさんへの愚痴を聞きつつ、それでも彼女は自分を使ってくれる人間のために任務を続けていた。

「あんた……強面だけど優しいんだね」

 ベトナムを後にした彼女は世界中を回った。
 ジブラルタル、ガエータ、スエズ、スービック、ヨコスカ。ベイルート沖やシドラ湾では戦火も経験した。
 八橋が走馬灯のように流れる七つの海の風景を眺めていると、突如として飛行甲板に裸同然の格好ではしゃぎ回る大の男たちが現れた。

「うぉえっ!?」

 赤道祭のようなバカ騒ぎも航海になくてはならない大切なエッセンスなのだ。
 彼女には5000人もの人間が乗り込み、任務を遂行し、日々の生活を送っていた。彼らは頼れる相棒である空母アメリカを誇りに思っていたし、彼女もまた自分を使ってくれる人間を愛していたのだ。

「あ……」

 今度は中東の暑い日差しが飛行甲板に降り注ぐ。
 彼女の最後の任地はペルシャ湾だった。多くの同僚たちと参加したこの戦いで、彼女にとって幸いなことに一機の艦載機も、一名のパイロットも失うことはなかった。
 ほどなくして古くなったアメリカは退役し、海没処分されることが決定された。

『なぜ記念艦として保存しない!?』

 退役式典の時、一人の元乗組員がお偉いさんに怒鳴り込んでいるのを見て、彼女は不覚にも蒸気タービンが熱くなってしまった。
 もっとも、彼女は単純に海没処分にされるのではない。船体に穴が開いた際、どのように浸水していくか事細かく研究され、その成果は新しい空母の設計に活かされるのだ。
 こうして彼女は使い尽くしてくれた人間への感謝で心をいっぱいにして海に沈んでいった。
 しばらくの後、アメリカは何かの拍子に現役時代の姿に戻って幻想郷の空に出現したのだ。

「せっかく満足したまま眠ってたのに、悪いことしちゃったのかな……」

 八橋はアメリカを守らなければと気負っていた自分が恥ずかしくなっていた。
 幻想郷まで来たのにもったいない、私たちのように楽しむべきだ! と、付喪神になったことで少し傲慢になっていたのかもしれない。

「私に何ができるかな」

 静かにつぶやいて目を閉じる。
 すぐに浮かぶのは姉の顔だ。弁々と共有した感情は、姉妹になるきっかけは何だっただろうか。姉と会う前、自分はどんな姿をしていたか。常に共にあったのは。
 答えが見つかりかけた時、

「八橋! 八橋!!」

 幻想郷に引き戻された。

「あ、姉さん」
「あ、じゃないよ! 動かなくなっちゃって……大丈夫? どこか悪いところはない?」

 泣きはらした弁々に痛いくらい抱きしめられた。八橋は妙に嬉しくてそのままにしていたら、周りで雷鼓やルナサたちが心配そうに見守っていることに気づき、真っ赤になってしまう。

「ごめん、私は大丈夫だから。ちょっとアメリカの記憶を見てたんだ?」
「記憶?」
「でさ、私……空母を欲しがってる人にアメリカを売っちゃおうと思うんだ」

 突然の心変わりに驚く弁々たちを尻目に、八橋は朗らかに宣言した。

「その代わり、彼女のお別れライブを開こうよ! 私たちの音楽で送ってあげるんだ!」

 次第に変わっていく姉たちの顔を見て、琴の付喪神はお別れライブの成功を確信した。
 アメリカが空母なら自分は琴。向こうが空母らしく一生を終えたなら、こちらも楽器の付喪神らしく、その一生を祝福してあげるのだ。










 目標が決まってからの行動は早かった。
 天狗の新聞において空母のお別れライブと売却の旨がアナウンスされ、翌日には飛行甲板で入札が行われた。参加者は河童の代表団と村紗のみで、清貧を是とする命蓮寺のお小遣いは山の資本力の前に敗北を喫した。
 ちなみに、引き渡しの日程が決められた後、前金代わりとして河童にはライブの手伝いを約束させることに成功。八橋たちは飛行甲板の特設会場設置に練習と慌ただしい日々を送り、プリズムリバー三姉妹の方も助っ人集めと宣伝に奔走したのだった。
 そして、お別れライブ当日、アメリカの上空を魑魅魍魎たちが飛び交い、人間たちが空母の横に作られた特設階段を登っていた。誰もが空母の巨体に恐れおののくと同時に、彼女を送る音楽を楽しみにしていた。
 太陽はすでに山の彼方へ隠れようとしている。ライブ開始まであと少しだった。

「あー、緊張する」

 八橋は艦橋の上から飛行甲板を埋め尽くす観客を眺めていた。
 ライブは数こそこなしているとはいえ、どれも小規模だったため、これほどの数のお客さんを相手にするのは初めてだった。

「八橋、緊張し過ぎ」
「姉さんだって」

 弁々がお姉さん風を吹かせようとするが、彼女も三味線の撥を持つ手が震えている。

「ま、しっかり練習はしたんだ。あとは本能に従うだけさ」

 さすがにリーダーを自負している雷鼓は緊張の色を見せず、どっしりとかまえていた。
 カチカチになっている妹分の肩を叩いてやり、優しくささやく。

「このライブは空母を送るためであるだけじゃなく、初の大規模ライブでもあるんだ。必ず成功させよう」

 続いて弁々が八橋をハグする。

「頑張ろうね」
「……うん!」

 不思議と身体が軽くなった八橋は力強くうなずくと、一歩前へ踏み出した。
 すぐさま、河童が仮復旧させた探照灯で彼女を照らす。一瞬、声が引っ込みそうになるが、勇気を振り絞って喉から外へ出す。

「皆様、ようこそおいでくださいました! 今宵のライブは幻想郷に流れてきた空母、アメリカとお別れをするためのものです。彼女に送る音楽、皆様にも楽しんでいただけたらな~と思ってます。というか、ぜひ楽しんでださい!」

 ここで深呼吸。全身から汗が吹き出すのを感じた。

「では、最初に登場しますのは幻想郷でその名を知らぬ者はいない、プリズムリバー楽団!」

 八橋が言い終わるが否や、観客から悲鳴のような歓声が上がる。
 艦橋の66の前に三人の騒霊を姿を現したのだ。

「曲は彼女の母国で生まれたジャズより"Take the A Train"です! それではどうぞ!!」

 軽快なピアノに始まり、トランペットやサクソフォンといった管楽器たちが親しみやすいメロディーを奏でてくれるメルラン一押しの曲だ。
 しかも、普段ならプリズムリバー楽団にボーカルはいないのだが、今日は違う。

「Hurry, Hurry, Hurry, take the A train……」

 艦橋の上に立っていると、観客たちが驚き、心躍らせていく様が手に取るように分かった。
 どうやら、作業用クレーンでわかさぎ姫というサプライズゲストを降ろすという試みは大成功だったらしい。
 八橋はAN/SPS-49レーダーに寄りかかって一息つく。

「彼女、喜んでくれるかな」

 期待してしまう反面、恐ろしさもある。
 この曲はニューヨークを走る地下鉄A線を題材にしている、練習する時に使ったレコードの解説書にはそう書いてあったが、幻想郷で暮らす八橋たちには地下鉄がどのようなものなのか分からない。おまけに、英語圏出身のプリズムリバー家はともかく、悦に入っているわかさぎ姫は歌詞の意味をよく分からないで歌っている。
 無理をして正しく理解できていない曲を送っても、アメリカは喜んでくれるのだろうか、そんな不安が首をもたげてきた瞬間、

「まーた、不安そうな顔しちゃって~」
「八橋がプロデュースしたんだから喜んでくれてるに決まってるじゃないか」
「うぇっ!? 二人とも脅かさないでよ」

 弁々に右頬を突かれた。しかも、左頬も雷鼓に突かれている。

「なによ。姉は妹を元気づけちゃいけないの?」
「心配しなくてもいいって。こいつ、世界中を旅してたんでしょう? こういう歓迎のされ方には慣れてるよ」
「…………」

 いつの間にか、飛行甲板はジャズの名盤ではなくロック一色になっていた。どうやら、順番を待てなくなった鳥獣伎楽が乱入してしまったらしい。つくづくロックな連中だが、いつもの演奏よりは随分と穏やかだ。
 題名は"Fortunate Son"。アメリカがベトナムで戦っていた時代を象徴するような曲だ。

「It ain't me, it ain't me! I ain't no senator's son……」

 ミスティアと響子も英語の歌詞を理解して歌っているかは怪しい。ただ、彼女たちの全身でぶつかってくるような歌声を聞いていると、身体の奥の方から元気が湧いてくる。

「……姉さん、雷鼓さん、ありがと。おかげで元気出た」
「ふふっ。そろそろ出番よ。準備して」

 八橋は両頬を叩いて喝を入れてから箏爪を指に装着していく。弁々も撥を握り直し、雷鼓はドラムをセット。これで用意万端だ。
 しかし、飛行甲板の歌声は止まない。

「Born in the U.S.A.! I was born in the U.S.A.!」
「あれ、これって予定にない曲だよ」
「つくづくロックな奴らだねぇ」
「歌いたい気持ちは重々分かるけど、これは……お仕置きが必要かな?」

 艦橋の上で三人は顔を見合わせると、ニッと笑った。

「Got in a ぐぇっ!?」
「以上、鳥獣伎楽の演奏でした!」
「締めを飾るは我ら付喪神」
「曲は"Anchors Aweigh"。まさしくこの空母のための曲だよ!」
「ロ、ロックンロール……」

 艦橋から飛び降り、演奏を続けていた不埒者を踏みつぶした付喪神三人。ロックから解放されて一瞬その場に棒立ちになった観客たちを、今度は和楽器の清らかながらも激しい音色が包み込んでいった。
 元来、この曲は和楽器で演奏するものではないが、アメリカたち軍艦のための曲、ということで八橋がどうしてもやりたいと言い張ったのだ。

「Anchors Aweigh my boys , Anchors Aweigh……」

 覚えたて、その上意味もぼんやりとしか分からない歌詞を口ずさみつつ、八橋は琴を爪弾く。
 海に行ったことはないが、アメリカが見せてくれた記憶を頼りに、大海原を進む巨大な空母をイメージする。和太鼓のリズミカルな音は艦首が規則正しく波をかき分ける音。時折激しくかき鳴らされる三味線は射出される艦載機の轟音。そして琴の音は彼女と苦楽を共にする5000人の息遣いだ。
 幻想郷に暮らす楽器の付喪神なりに、空母を表現していく。

「Heave a ho there sailor, Everybody drink up while you may!」

 気づけば、鳥獣伎楽に出番を奪われていたわかさぎ姫の声が歌に加わっていた。ルナサの弦楽器とメルランの管楽器も加わり、リリカは雷鼓の隣でマーチンググロッケンを叩いている。

「Stand Navy out to sea, Fight our battle cry!!」

 ついでにロックな二人も歌とギターで加わった。
 和楽器に洋楽器、そして歌声と様々な音が入り交じっているが、不協和音になったり破綻することはない。何故か調和が取れているのだ。
 闇鍋のようで一つにまとまっている九人の演奏。八橋はこれこそ幻想郷の音楽だと感じた。

「Anchors Aweigh my boys , Anchors Aweigh」

 だが、楽しかった演奏も早や終盤。
 もっと演奏したい、アメリカに音楽を届けたい、八橋がそう願った時、まるで波に揺られているような振動が飛行甲板にいた全員を襲った。

「え、地震?」

 しかも異変はそれだけでなく、艦橋の照明、着艦誘導灯、その他全ての明かりが一斉に灯ったのだ。
 照明役の河童を見るが、ちぎれんばかりの勢いで首を横に振っていた。
 揺れは収まるどころか大きくなり照明はさらに眩しく、そればかりか空母全体が光り始めたではないか。

「皆、お客さんを浮かせて!」

 ルナサの一声で妖力を使って観客を浮かび上がらせ、異常な発光をみせるアメリカから引き離した。その一方で、パニックが起きないように能力を使って演奏を続ける。

「何よ、いったいどうしたのよ」

 八橋が観客たちと共に空母から少し離れた場所に着地した時、アメリカはもはや直視できないほどの光に包まれていた。
 そして、幻想郷の音楽たちが呆然として演奏を終えると、光は波が引くように弱まっていった。

「うそ……」

 後には大きな穴だけが残り、巨大空母の姿は跡形もなく消え去っていた。
 思わず駆け出そうとした八橋。
 だが、琴の付喪神は穴から出てきた一人の少女に抱き止められた。

「Yatsuhashi!」
「へっ?」
「America! I'm Amerika!」
「……えええええっ!?」

 流れるようなブロンドの少女は目を輝かせ、しきりにアメリカと叫ぶ。
 八橋の脳裏をまさか、という思いが駆け抜けた。

「いやいやいや。アメリカは空母なのに少女……?」
「ルナ姉、通訳!」
「き、急に言われても」

 あまりの事態に身体が震えて動けなくなってしまった八橋に代わり、やはり困惑した様子のルナサが少女の前に引き出される。
 しかし、そこは苦労人の長女。記憶の奥底から英単語帳を引っ張りだし、久しぶりの英語で少女に話しかける。
 二言三言交わされた時、ルナサの表情に驚きと、それを上回る喜びの色が浮かんだ。ルナサはその笑顔のまま、少女の想いを八橋に伝える。

「この子は『最初は満足して眠りについていた。でも、あなたたちの素晴らしい音楽を聞いたら、もっと聞いてみたいという欲ができてしまった。だから、私はこの姿でここにいる』と言っている」
「つ、つまり、この子は付喪神になった空母アメリカってこと?」
「おそらく」
「Yes!」

 少女が元気に返事をした瞬間、八橋の震えは最高潮に達した。
 あなたの音楽が聞きたくて無理やり付喪神になってしまった、幻想郷の音楽家にとってこれ以上の賛美の言葉があるだろうか。

「どっ、どうしょう! 彼女に何て言えばいい!? 何て言えばいいのかな!?」
「落ち着きなさい」

 ルナサに詰め寄る八橋を、弁々は優しく引き離し、

「私たちにはこれしかないでしょ」

 そう言って、三味線の撥を見せた。
 八橋の顔に笑顔の華が咲く。

「じゃあ、もう一曲! もう一曲演奏するね!」

 意味が通じたのか、それとも勢いなのか、八橋の歓喜の叫びに少女は笑顔を返した。
 ついでに顎が外れた河童以外の観客たちも喝采を送る。

「題名は『幻想浄瑠璃』。私たちの曲だよ!」

 付喪神たちが幻想の空へ舞い上がった。


 
読了、誠に感謝いたします
文鎮
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コメント



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1.10リペヤー削除
アメリカという名前の空母をこちらのSSで初めて知りました。
そして記念艦にされず、最後は沈んでしまったことも。

そんな船が幻想郷で幸せになれたのならすごくうれしいですね!
読ませていただき、ありがとうございました。
2.7アメリカ探索者削除
ダイナミックな幻想入りですね。
アメリカ空母に過去の姿が出てくるところが印象的でした。
3.10ななし削除
すごくよかった
4.6ししとう削除
タイトルの吸引力が凄まじいw
5.7百円玉削除
「アメリカ」という空母が存在したのですね、タイトルだけ見て「これは戦争が起こるのか(゚A゚;)ゴクリ」と思いましたが嬉しい誤算。内容は大変晴れがましいお話でした。
解体や資源にしたかった河童たちの今後が心配になりつつ、付喪神化したアメリカの詳しいビジュアルが、気になります!
6.8名無し削除
いい話でした。シンプルだけど、それしか言えない最高の読後感。タイトルで釣られたかと思ったが感動しました。でも空母落札した河童は泣いていい(笑)
7.5烏口泣鳴削除
しんみりと、それでいて陽気なライブが良い雰囲気。アメリカの過去の記憶も心に染みた。
8.4エーリング削除
国名をつけた空母なんてものもあるんですね。歴史上のエピソードも取り入れ、今はやりの艦これとのコラボチックな感じで、そう言った意味でも興味深いお話でした。
9.9がま口削除
スケールがでっかい! まさか空母のアメリカとは予想外です。
しかしストーリーは非常に優しくハートフルで、九十九姉妹や雷鼓さんとの絡みもばっちりでした。
今後の付喪神となった新生アメリカちゃんも、幻想郷に馴染んでくれるといいな、と思いました。
ただ疑問が一つ。落札した河童軍団は、どうやって陸に上がった空母を山まで持って帰る気だったんだ……?
10.5みすゞ【5点満点】削除
何となくかみちゅの大和編を……もとい、読んでいて温かい気持ちになるお話でした。タイトルからギャグものを想像していたのにこれは予想外。付喪神化するより軍艦として最後を遂げてくれた方が好みですが、これはこれでアリだと思います。優しい物語をありがとうございました。
11.6名前が無い程度の能力削除
オチは読めちゃったけど、良い話。
12.3矮鶏花削除
ベトナムで活躍した船の前でBorn in the U.S.Aを歌うパンク精神。
完全にイメージで、人それぞれで終わる話でもあるのですが、アメリカ人よりは日本人の方が物に強い思い入れを持つのだろうなと思ってます。遙々アメリカから幻想郷までやってきた空母が付喪神の一つになると言う帰結点はなるほどと思えるのですが、作品を読んだ中で、空母アメリカに深い思い入れを持つに至れなかったとも感じました。付喪神たちの心情も薄口な感は。
13.7みく削除
肩肘張らない感じの文で、読みやすかったです。
船の扱いに関する葛藤から最後の実体化に至るまで、容量に対しやや詰め込み過ぎた感があったのと、なぜ「アメリカ」が八橋にだけ記憶を見せて、弁々や雷鼓には見せなかったのかが読んでいて引っかかりました。
14.6あらつき削除
空母なんて代物なのに、うまく幻想郷に取り込めてるなーと感心する。上手い。
ストーリーラインがもっとはっきり見えると良かった。アメリカ送ってあげるのが芯になると思うのだが、そこに至るまでが固まってない印象。
15.8deso削除
良い話でした。
豪快な絵と優しい物語がうまく合った感じ。
16.9ナルスフ削除
タイトルからして色物かと思いきや、実にストレートないいお話。不覚にも読んでてうるうると来ました。
道具って、単純に捨てると怒るけど、壊してから捨てると怒らないんですよね。ちゃんと使い切った上で役目を終わらせてあげることが、彼らにとって一番の幸せなんでしょう。
限界まで働いて、ちゃんと壊して役目を終わらせてくれて、更に壊される時にすら役立ててもらえて、この空母は道具として最高に幸せな生涯を送ったんだろうなぁと思うと心があったかくなります。
そして、そんな彼女と心通わせて、少しでも彼女のために何かしたいという八橋の優しさが眩しい。マジ天使。
ただ、最後のアメリカが付喪神になったところは「ありゃ、結局こうなっちゃったのか」みたいな感じでした。個人的には、空母のままのあなたでいてほしかったかもしれません。
あと、紫の粗大ごみ発言は何らかの形で消化してほしかったかなぁ。結構インパクトのある台詞でしたし。
まぁともあれ、どこまでも優しい幻想郷のお話、ありがとうございました。
そして河童涙目。
17.4あめの削除
彼女は不覚にも蒸気タービンが熱くなってしまった。
私はこの文で不覚にも大笑いしてしまいましたよ!
18.7めるめるめるめ削除
付喪神三人組の人物像がよく把握できてなかったこともありまして、前半はちょっと物語に入り込めない感じでした。
それがアメリカの記憶を八橋が見るシーンで強く物語に引きこまれて、印象ががらりと変わりました。ライブのシーンも楽しかったです。
最後、アメリカが付喪神になったのは個人的にはあまり好きな結着じゃないかなぁ。
失われる物の哀愁のほうが好みでした。
19.8ito削除
すごいタイトル。どんな話が飛び出してくるかと思っていたら、いい意味で予想を裏切られた。
いい話じゃないですか。読んでよかった。
付喪神に生まれ変わった八橋が人間の身体を謳歌してみたり、
彼女が道具の気持ちを読み取れたりといった、付喪神ならではの特性がよく生かされていたように思います。
アメリカが満足して眠ったということを彼女が知る場面がすごく好き。
そこから追悼ライブを開く発想も彼女の人柄がにじみ出るようで良かった。
まっすぐストレートなお題の使い方をしていて、しかもそれが上手くいかされていたと思う。
キャラクターが大勢出て来るけど、それぞれ魅力的に書けているのも高評価。
あと個人的には、空母に詳しくない者を語り手にして、知らない人にも分かりやすく解説してくれたことが、読みやすくてすごく助かっていたり。
20.6がいすと削除
タイトルがネタ色強かったので、かなり正統派の作りでびっくり。
輝針城勢を正統派に使った味わい。
シンプルにいいお味
21.7右の人('A` )削除
九十九姉妹、雷鼓、プリズムリバー三姉妹、付喪神たちが奇跡を起こす、嬉しくなる話でした。特に八橋の一途さに惹かれます。
それにしても「アメリカ」、幻想郷に来ちゃった上に美少女になるとは……。これも時代の流れでしょうか。
22.9このはずし削除
タイトルの吸引力が凄いw
しかしながら内容はネタかと思ったら、ロマンあふれるとてもよいお話でした。
23.4白衣削除
空母は良い。ロマンがあって(見ている分には)。
24.5名前無し削除
取り急ぎ、点数のみで失礼します。
25.6K.M削除
まず、歌詞の著作権とか大丈夫かな……と考えてしまった。そして次に考えたことは彼女の体重。